『リーガルビート ~逆転の法廷~』第4話では、泰地が鳥飼の店で出会った少年・颯太の母、美咲から相談を受ける。
美咲は、7年ぶりに再会した須崎と関係を持った際、「必ず避妊する」という約束を破られて妊娠。その後、中絶費用の相談にも応じてもらえず、さらに裁判を起こせば息子・颯太に知られたくない過去を明かすと脅されてしまう。
正攻法だけでは美咲を救えないと判断した雪村は、「勝てなければ誰も救えない」と泰地たちに須崎の弱みを探らせることに。
これまで正しさにこだわってきた泰地が、法の許す範囲なら“邪道”も使って勝つことを選び、「正義の味方」へ一歩進んだ第4話だった。
第4話3行まとめ
- 美咲は、避妊の約束を破った須崎に慰謝料と謝罪を求めるが、息子・颯太に知られたくない過去を盾に脅される
- 雪村は「勝てなければ誰も救えない」と、泰地たちに須崎の弱みを探らせる“邪道作戦”を指示する
- 須崎の会社事情や嘘を突き止めた泰地たちは調停で追い詰め、美咲は秘密と向き合い、謝罪と示談金を勝ち取った
第4話あらすじ
泰地(鈴鹿央士)が鳥飼(前原瑞樹)の店で出会った少年・颯太(嶋田鉄太)の母・美咲(橋本マナミ)が店先で倒れてしまう。シンママの美咲は、最近再会した須崎(大貫勇輔)が約束を破り意図せず妊娠。中絶を相談するも音信不通に…。
さらに義父母には「颯太を引き取る」と言われており、心労が重なっていた。泰地らは須崎に示談を交渉するが、全く応じず強気な姿勢を崩さない。その裏には美咲がひた隠しにするある過去が――。
最低な男・須崎
サッカー少年・颯太の母・美咲は7年前に事故で夫をなくし、シングルマザーで生活はギリギリ。夫が亡くなってからずっと義母から颯太を引き取りたいと言われている。
ある日、泰地が「MCチキンのアゲアゲKARA-AGE」にいると、颯太を迎えに来た美咲は店先で倒れ、妊娠による貧血で入院し流産してしまう。
そして泰地と雪村は美咲から話を聞くことになる。
約3ヶ月前、7年ぶりに当時夫の営む工務店でアルバイトしていた須崎から連絡が来て、現在はIT会社の社長をしていてお世話になった社長に報告したいと線香をあげに来た。
そして須崎と一度だけ関係を持ったが、絶対に避妊するという約束を破り、美咲は妊娠。中絶費用を相談したが、応じてくれなかった。
雪村は「あなたがされたことはステルシングといって、海外では犯罪になるケースもあります。日本の法律ではまだ刑事告訴は難しいけれど、民事であれば不法行為として慰謝料を請求できる可能性があります」と提案すると、美咲は裁判にはお金がかかるので、示談、調停で解決できるなら、と話が進む。
美咲は「何度か会っていくうちにこの人(須崎)ならって思っちゃったんですよね。ホントに…見る目がなかったです」と後悔しているが、相手の須崎は今のところ連絡を無視。
須崎は7年ぶりに連絡してきて、自分の立ち上げた会社が順調で世話になったアルバイト時代の社長に報告したいと線香をあげにくる…これだけで十分怪しいけれど、美咲はシングルマザーで生活も厳しく、颯太にも父親が必要かもしれない、とどこかで思ったのかもしれない。
どんな状況だとしても、須崎は絶対に避妊するという約束を破り、美咲は妊娠。そして中絶費用の相談を無視したり、全ての責任から逃れようとする。後にSNSで「ワンナイトの相手が金請求してきた。皆さんも気をつけて!笑」と投稿。最低の男だ。
勝てなければ誰も救えない
自己決定権の侵害に対する慰謝料請求をめぐる第一回調停で、 「入院治療費と流産手術の費用。及び自己決定権の侵害に対する慰謝料、計100万円の支払いと謝罪」という美咲の要求に、「そんな要求のむつもりはない、避妊の約束なんて覚えてない」という須崎。
それどころか、「ホントに訴える気ですか?裁判になったら…颯太くんが本当のこと知っちゃうよ。事故で死んだ社長も悲しむだろうなぁ…」と言い出し、星に「脅しですか?」と言われると「ただの事実確認ですよ」と開き直る。
陰湿なやり口をする須崎に、裁判を避けたい美咲のため、雪村は正攻法にこだわらず、「勝てなければ誰も救えない。私たちは勝ちにこだわらなきゃいけないの。法の許す範囲でできることはなんでもやる。たとえ邪道なやり方でもね」という「相手の弱みを探る」邪道作戦で行くことにする。
気がかりは、すぐ顔に出て嘘の1つもつけない泰地に邪道を期待しても難しいんじゃないのか?ということ。最初、泰地は「相手の弱みを握るなんて正しいことじゃない気がします」と難色を示すも、「正義の味方になる」と決めてからは問題なく邪道作戦を遂行していく。
正攻法、綺麗事だけで勝てるならもちろんそれがいい。しかし勝たなければ誰も救ったことにならない。勝つためには(法の許す範囲での)邪道作戦もいとわない。雪村がいつからどういう理由で法廷に立たなくなったのか、その理由が今後出てくることを期待したい。
美咲が守りたかった秘密
早速、星は須崎と有名個人投資家が酒を飲んでいるのを観察・写真撮り、泰地は須崎の会社の元社員に会って話を聞き、須崎のSNSでの成功者アピールはフェイクで、事業が順調なふりをして次の出資を受けるため投資家への印象をよくしていたことなどがわかる。
泰地は依頼を取り下げるという美咲に「須崎に罪を認めさせる方法が見つかったかもしれない」と伝えに行くと、「あの子に罪を背負わせたくないんです!」と頑なに拒まれてしまう。
泰地は今までの調べたことを見直し、ラップをして美咲が守りたかった秘密にたどり着く。
7年前、夫は倒れてきた資材から妻(美咲)をかばって亡くなった、となっているが、実は夫がかばったのは美咲ではなく、父親の職場に遊びに来ていた颯太だった。美咲は颯太を傷つけたくないと、その事実を誰にも知られないよう隠してきた。しかし事故当時、勤務していた須崎はそのことを知っていて、この秘密を利用して美咲を脅した。
泰地は颯太の言動、うっすらと残る記憶から事故について、母親が自分に隠していることにうすうす気づいているのだろうと察する。
美咲は7年前、颯太をかばって夫が亡くなった事実を、颯太だけでなく夫の両親にも隠していた。当時の新聞報道でも『妻をかばって死亡』となっていたため、警察にも本当のことを話していなかった可能性がある。
「颯太は父親に憧れてた、だから罪を背負わせたくなかった」という美咲の言葉を聞いた時、颯太が資材を倒してしまい、それをかばうために父親が亡くなったのかと思った。しかし、話の中では資材が倒れた原因が何だったのか出てこないので、ここは「自分をかばって父親が亡くなった」ことを颯太に知られたくなかったと解釈する感じなのかな…。
ただの事実確認です
美咲は泰地に説得され第二回の調停では、泰地と星が須崎の本性を丸裸にしていく。
会社の経営が傾いて資金がショートしていること。追加出資を受けるために成功者のフリをしていること。投資家に気に入られるため、美咲に近づいて『亡き社長の形見が欲しい』と持ちかけ、思い出のサッカーゲームを入手していたこと。裁判になれば全部バレてしまい、出資は絶望的なんじゃないですか、と畳み掛ける。
須崎は「脅しかよ」と思わず口にすると、すかさず「いいえ。ただの事実確認です」と星はすました顔で言う。
しかし、須崎は「いいのか?息子に事故のこと知られても」と、弱みにつけこもうとするが、美咲は毅然と「あの子には本当のことを話そうと思っています。だからあなたの脅しはもう効きません。性加害を認めて謝って示談金を払ってください!」と言い放つ。
「払いたくても……金がないんだ」という須崎に星は「腕時計があるじゃないですか、ネットで調べたら100万で売れますよ」と逃さない。
観念した須崎は「申し訳ありませんでした。認めます」となり調停は無事終わる。
須崎は最初から、投資家にレア物のゲームをプレゼントして気に入られようと、昔バイトしてた社長が確か持ってたはずだと、ゲーム目当てで美咲に連絡し近づいてきていたということだ。さらに避妊の約束を破り、連絡を絶つなど、最初から最後まで須崎は最低だった。
滑稽なのは第一回の調停で、須崎は秘密を盾に美咲を脅しそれを「事実確認ですよ」と言っていたが、第二回では、星と泰地に追い込まれ、今度は須崎が「脅しかよ」となり、星に「ただの事実確認です」と言われ、美咲には「あなたの脅しはもう効きません」と言われること。金がないなら、腕時計を売れば払えますよ…漫画みたいで痛快だ。
第4話を見てみて
今回の話は、須崎は最低な男で最後はざまぁみろ、とスッキリなはずなのだけれど、見終えてモヤモヤする感じもある。シングルマザーの美咲が簡単に須崎を信じてしまったり、示談金をもらっても颯太のサッカーのために義母の援助が必要な経済状態だったり、ちょっと不安定な感じがするからかもしれない。
ただ、今回の調停では、正攻法にこだわって負けるより、法の許す範囲で邪道な手を使ってでも勝つことが、依頼人を救うことにつながった。『正義の味方になる』と決めた泰地が、そのやり方を受け入れて勝利したことには、弁護士としての成長が感じられて微笑ましい。
今までと違ったのは、今回は法廷に立たなかったからなのか、いつもは2回ある泰地のラップシーンが、今回は1回だけだった。調停での泰地は言葉に詰まって星に代わってもらうこともなかったので、ラップする必要がなかったのかもしれない。
毎度最後に出てくる「真実の党」党首・村主。どうやら都知事選に出馬を表明したそうで、対談している動画を泰地の友人・ムックが撮影していたのがなんとも気になる。
村主と面識のある星、そして村主の動画を撮影している泰地の友人・ムック…どんな展開になっていくのか楽しみ。
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