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【コンサルタント―死を執筆する男―】第1話感想|「真に偉大な暗殺」とは?

ドラマ感想(コラム)
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WOWOW連続ドラマW『コンサルタント―死を執筆する男―』は、韓国の作家イム・ソンスンによる小説『暗殺コンサル』を原作とした、全6話のダーク・サスペンス。伊藤健太郎さんがWOWOWドラマ初主演を務め、暗殺のシナリオを執筆する男・伊崎耀を演じる。

ミステリー作家を夢見る男が書いた「完璧な暗殺」が、現実の事件になっていくという異色の物語。第1話は思っていた以上に楽しめた。

果たして「真に偉大な暗殺」とは何なのか? 第1話のちょっとネタバレを含む感想や、気になったことなどを書いてみた。

第1話あらすじ

ミステリー作家に憧れ、自作の小説をネットに投稿している伊崎耀(伊藤健太郎)。

そんな彼の前に謎の男・黒川秋峰(GACKT)が現れ、ある出版社からの依頼だという、一風変わった企画小説の執筆を持ちかける。それは、指定された人物を誰にも暗殺と気づかれない方法で死に至らしめる犯罪小説だった。

ところが後日、伊崎が書いた小説と同じ方法で亡くなった人物が現れる。

2028年から2026年へ

物語の始まりは2028年。

「Eidolon Research UK Ltd.」という会社のオフィスで、織畑市の副市長・中根文明が交通事故で亡くなったというニュースが流れている。

中根副市長は、市の所有地を安値で産廃業者に払い下げた疑惑の鍵を握る人物で、翌週には議会で証言する予定だった。

そこへ伊崎が出社してくる。本社からの出向で役職はないものの、個室を与えられているようだ。

伊崎は、ネット上に陰謀論やフェイク情報があふれているものの、そこには真実が一つもないと語る。なぜなら、中根副市長の死は、伊崎が書いた小説のとおりに実行された暗殺だったからだ。

そして、真に偉大な暗殺とは、暗殺が行われたことさえ誰にも気づかせないものだという。そんな暗殺を日常的に請け負う組織が存在し、伊崎はそれを「カンパニー」と呼んでいる。

ここから物語は、2年前の2026年へとさかのぼる。

黒川との出会いがすべての始まり

2026年の伊崎は、古本屋に居候して店番をしながら、自作のミステリー小説を「yakouisi(夜光石)」という名前でネットに投稿していた。

そこへ、杖をついた黒川秋峰という男が訪ねてくる。黒川は伊崎の小説のファンだと名乗り、「yakouisi」が本名のアナグラムであることも見抜いていた。

黒川が高く評価したのは、伊崎の小説が犯人の目線で書かれていること。しかも、一般的な倒叙ミステリーのように、犯人のわずかなミスから名探偵が真相を暴くのではない。

伊崎の作品では、犯人はミスを犯さず、犯罪を完璧に成功させてしまう。事件の解決よりも、完璧な犯罪の成功に重きを置いているところが、ほかにはない魅力だという。

「鉄壁だったトリックが最後に見破られない」「完璧な犯罪が成功する」。こんなタイプの話が『コンサルタント』で毎話続いてくれたら面白いなと思うのだけれど、どうなるのか?

黒川は、自分が担当している出版社から伊崎に執筆を依頼したいと話す。突然の話に驚く伊崎だったが、黒川から自分にしか書けない才能があると言われ、心を動かされる。

伊崎にとって、それは唯一の「殺し文句」だった。しかし、伊崎は黒川のことをまったく知らない。一方の黒川は、ネット上の投稿名だけでなく、本名も古本屋にいることも知っていて、わざわざ会いに来ている。

いくらファンだとしても怖すぎるし、伊崎が言われたい言葉までわかっているのは、さすがにおかしい。伊崎も違和感を覚えていたようなのに、小説を褒められていい気分になって、警戒心が薄れてしまったのだろうか?

いきなり缶詰で執筆

伊崎は黒川の車で、ホテルのような施設へ連れて行かれる。黒川は到着時に「コンドミニアム」と呼んでいた。そこで伊崎は、缶詰になって「企画小説」を書くことになる。

黒川によると、登場人物の履歴や性格、身体的特徴、住環境などの資料は、出版社の企画チームがすべて用意するという。

伊崎の役割は、それらの資料をもとに具体的なストーリーを書くこと。必要な情報はメールでやり取りするが、完成した原稿は印刷して指定の私書箱へ郵送するよう指示される。

資料はデータで送られ、連絡もメール。それなのに、完成した作品だけは紙で郵送するというのが、なんだかチグハグな感じ。もちろん、あとから考えると、それにも理由があるのかもしれない。

依頼された小説は全部で3作

伊崎が依頼されたのは、主人公がそれぞれ異なる3つの物語。

  • 1作目:国会議員
  • 2作目:神父
  • 3作目:酪農家

ただし、主人公といっても、実際には暗殺の標的となる人物たちだ。

伊崎に課せられたのは、標的をどうすれば誰にも気づかれずに死に至らしめられるのかを考え、最適な物語を作り上げることだった。

伊崎を缶詰にするくらいだから、なるべく早く書いてほしいということなのかもしれない。しかし、作品の長さや締め切りもよくわからないまま、伊崎が仕事として引き受けたことには少し違和感がある。

1作目|国会議員の死

最初の主人公は、60代の国会議員。

彼は糖尿病を患っているが、政治生命を守るために病気を隠しており、そのことを知っているのは古参の秘書だけ。

人目を避けて地下駐車場の車内でインスリン注射を打ち、万が一に備えて糖分も用意している。伊崎は、その用心深さが逆に命取りとなる暗殺シナリオを考える。

映像では、伊崎が書き上げた物語に合わせて、議員が死に至るまでの様子が描かれる。最終的に議員は車の近くで倒れ、数時間後に発見される。死因はインスリンの過剰摂取による低血糖ショックとされ、事故死として処理された。

小説は、病気を隠すために細心の注意を払っていたことが、皮肉にも議員の命取りになったという結末だった。

ただ、古参の秘書は、議員が毎日どこで、何時ごろ注射を打っているのか知っていたはず。いつまでたっても戻らず、電話も通じなければ、真っ先に駐車場の車を見に行くのでは?

議員自身も細心の注意を払っていたのだから、万が一戻らなければ確認に来てほしいと秘書に伝えていそうな気がする。

2作目|神父の死

2作目の主人公は、小さな町の教会に勤める神父。

持病もなく、仕事熱心で信者に囲まれている時間も多いため、国会議員と同じ方法は使えない。

そんなとき、伊崎のもとに新たな情報が届く。神父は20歳以上年下の女性信者と不倫しており、いつも同じホテルで密会しているという。伊崎は、不倫が公になることへの恐怖心を利用した暗殺シナリオを考える。

物語では、密会中に女性の夫がホテルへ来ていると知らされた神父が、慌てて非常階段から逃げようとする。しかし、階段には細工が施されており、神父は転落して死亡。事故として処理される。

小説の結末では、不倫といううそから解放された神父が、穏やかな表情を浮かべていたと描かれる。

これは、こんなにうまくいくものなのか?特に、非常階段の手すりに細工したことが調べられても発覚しないのだろうか、と気になった。それにしても神父が不倫とは……。自業自得な感じもしてしまった。

3作目|酪農家の死

3人目の主人公は、70代の酪農家。

5年前に妻を亡くし、子どももなく、小さな酪農場を1人で切り盛りしている。近隣住民との付き合いもほとんどなく、楽しみといえば大量のたばこと、毎晩飲む焼酎くらい。

伊崎が資料に目を通していると、「堆肥舎」という言葉に目が留まる。そのとき、外から花火の音が聞こえ、窓の外には花火が上がっていた。それを見た伊崎は何かを思いつき、執筆を始める。

酪農家の話は第1話ではここまで。どんな暗殺シナリオを書いたのかは、まだわからない。おそらく次回で明らかになるのだろうと思う。

原稿料は500万円

3作目を書き終えた伊崎が、原稿を郵送しようとフロントへ行くと、黒川が迎えに来ていた。なぜ書き終えたことがわかったのかと驚く伊崎。

黒川は原稿料として封筒を渡す。中に入っていたのは、なんと500万円の小切手。黒川は、1作目と2作目も満足のいく出来で、3作目も間違いなく採用されるだろうと話す。

伊崎が何日間缶詰になっていたのかわからないけれど、見ている限りでは3~4日くらい? 長くても1週間程度だったのだろうか。

500万円という金額に驚いていたことを考えると、原稿料も知らないまま小説を書いていた感じ?ますます不思議な仕事だ。

小説が現実に?

伊崎は執筆中、気が散るためニュースをほとんどチェックしていなかった。仕事を終えてニュースを確認すると、驚くべき記事が目に入る。

1つは、山室将成議員が低血糖による事故で死亡したというニュース。もう1つは、神父がホテルの非常階段から転落して亡くなったというニュースだった。どちらも、伊崎が書いた小説と同じ内容だった。

伊崎は動揺してパソコンを閉じる。すると古本屋の外には黒川が立っていて、伊崎と目が合うとその場を立ち去る。伊崎が追いかけて声をかけても、黒川は何も答えず車に乗り込んで去ってしまう。

伊崎は、真に偉大な暗殺とは、それが暗殺だったと誰にも気づかれないものだと改めて語る。そして、実際にそのシナリオを書いた自分でさえ、現実に起こるとは少しも思っていなかったのだという。

国会議員の事故死について、警視庁捜査一課の菅野刑事は、あまりにも完璧で、まるで仕組まれたようだと違和感を覚えている。

この菅野刑事が、伊崎の書く暗殺小説と今後どのように関わっていくのか楽しみ。

まとめ|第1話を見てみて

初回なので内容は盛りだくさん。簡単に言うと、2028年の伊崎が過去を振り返る形で、2026年に黒川と出会い、小説を書くことになり、知らないうちに小説と同じ事件が現実に起きていたことがわかる話だった。

もちろん、まだまだわからないことは多い。

まず、伊崎が缶詰にされた施設は、まるで伊崎1人の貸し切り状態。従業員の挙動も怪しかったので、彼らもカンパニーの社員なのだろうか?

それから、伊崎は就職に失敗したことをきっかけに小説の道を選んだという。

今回の小説では、インスリンの過剰摂取など医療に関わる知識も必要だったが、伊崎には小説を書くこと以外に、何か専門知識があるのだろうか?

第1話は思っていた以上に楽しめた。今後どんな展開になり、どんな結末を迎えるのかはわからないけれど、闇落ちした伊崎が粛々と暗殺のストーリーを書き続け、今日もどこかで誰かが知らないうちに暗殺されている……。

そんな話だったら面白そう。とりあえず、第2話も見てみようと思う。

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