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【1972 渚の螢火】第1話感想|「返還」ではなく「復帰」。知らなかった沖縄が見えてくる

ドラマ感想(コラム)
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WOWOW 連続ドラマW『1972 渚の螢火』第1話を見てみた、姉です。

原作は坂上泉さんの同名小説。1972年、本土復帰を目前にした沖縄を舞台に、100万ドルを積んだ現金輸送車が襲われるところから始まるクライムサスペンス。

事件解決のタイムリミットは本土復帰までの18日間。琉球警察の特別対策室が、沖縄政財界や地元ギャング、米軍関係者まで巻き込みながら事件を追っていく。

内容に関してはあまり詳しく書きませんが、少しネタバレも含む感想を書きます。

第1話は沖縄の歴史から始まる

第1話ということもあり、まず最初に1945年から1972年までの間に沖縄で起きた出来事が描かれていく。

終戦後、沖縄の人々は食料や資材が十分ではない収容所で生活。1945年9月7日に降伏調印式が行われ、正式に沖縄戦が終結した。

1951年にサンフランシスコ講和条約が調印され、翌1952年の発効によって日本は独立を回復したものの、沖縄は引き続きアメリカの統治下に置かれ、日本から切り離された。

そして1971年6月に沖縄返還協定が調印され、翌72年1月には日本復帰が同年5月15日と発表される。

第1話のタイトル「戦果アギヤー」とは、終戦後の物資不足の中、米軍の物資、いわゆる「戦果」を盗み出す人たちのこと。

ドラマを見る前は知らなかった言葉だった。

本土復帰まで18日で100万ドルを取り戻す

物語の中心となる事件は、沖縄の日本復帰を目前に控えた中、現金輸送車が襲われ、100万ドルが強奪されるというもの。

日本政府は秘密裏に沖縄にあるドルをアメリカへ引き渡す約束をしているため、100万ドルがなくなったことが表に出れば外交問題にもなりかねない。

そこで警察庁や日本政府にも知らせず、琉球警察内部でも極秘事項として処理する。

本土復帰まで残り18日。

その間に犯人を見つけ出し、100万ドルを取り戻さなくてはならない。

捜査にあたるのは、真栄田太一(高橋一生さん)、玉城泰栄(小林薫さん)、与那覇清徳(青木崇高さん)、新里愛子(清島千楓さん)、比嘉雄二(広田亮平さん)の5人。

なかなか大変なミッション。

沖縄の言葉に翻訳が欲しい

ドラマの中では、ところどころ沖縄の言葉が出てくる。

私は日本のドラマでも基本的に字幕を出して見るのだけれど、沖縄の言葉がカタカナで字幕表示されても、よくわからない言葉がたくさんあった。

いちいち調べていたらキリがないので、

「多分こういう意味かな?」

と想像しながら見ている。

でも、何を言っているのか気になり始めると、そちらに意識がいってストーリーに集中できない。

できれば沖縄の言葉には、標準語の意味も一緒に表示してくれるとありがたい。

日系二世を演じる城田優さん

米軍で刑事事件の捜査を担当するCID(アメリカ陸軍犯罪捜査局)の憲兵大尉、ジャック・シンスケ・イケザワを演じるのは城田優さん。

日系二世という設定で、少したどたどしい日本語を話しながら登場する。

終盤では電話で英語を話す場面もある。

英語についてはさすがという感じだけれど、個人的には今後の彼の日本語がちょっと気になる。

真栄田とは以前から知り合いのようなので、この2人の関係も今後重要になってきそう。

100万ドルは「3億円事件」より多い

強奪された金額は100万ドル。

ドラマの中では1ドル360円として、約3億6000万円。

それを聞いた玉城が「3億円事件超えてるさー」と驚く。

そういえば3億円事件っていつだったっけ?と気になって調べてみると、事件が起きたのは1968年12月10日。

『1972 渚の螢火』の事件が起きるのは1972年4月末なので、わずか数年前。

当時の人からすれば、「3億円事件を超える現金強奪事件」というのはかなり衝撃的だったはず。

こういう実際の出来事との距離感がわかると、1972年という時代が少し身近に感じられる。

強盗団の目的は金ではなさそう

ただし、今回の事件は単純な現金強盗ではなさそう。

米軍兵に扮した男たちが現金輸送車を襲うのだけれど、そのメンバーには沖縄のギャングたちだけではなく、白人男性もいる。

さらに事件後、ギャングのリーダー・宮里(嘉島陸さん)は、仲間だった白人男性を撃ち殺してしまう。

金を山分けして逃げるような犯罪とは、どうも雰囲気が違う。

宮里たちが何のために100万ドルを奪ったのか。

政治的な目的なのか。

復讐なのか。

そこが第1話ではまだわからない。

犯人そのものはある程度見えているので、このドラマは「誰が犯人なのか」より、「なぜ100万ドルを奪ったのか」が重要なのかもしれない。

車は右側通行、通貨はドル

当時の沖縄はアメリカ統治下。

そのためドラマの中では車は右側通行だし、通貨も米ドル。

今の沖縄しか知らないので、こういう光景を見るだけでも不思議な感じがする。

沖縄出身の真栄田は、沖縄出身ではない女性と結婚していて、妻は妊娠中。

2人の会話の中では、もうすぐ「渡航証明書」が必要なくなるという話も出てくる。

同じ日本になるだけなのに、それまでは沖縄へ行くにもそうした証明が必要だった。

このあたりも、知っているようで知らなかった。

「返還」ではなく「復帰」

特に印象に残ったのが、真栄田と妻の会話。

妻は普通に「返還」という言葉を使う。

すると真栄田は、その言葉に引っかかり、

「返還」というのは返してもらうことだから、自分たち沖縄の人間にとっては「復帰」なんだということを説明する。

これはなるほどと思った。

本土側から見れば「沖縄返還」。

でも沖縄に暮らしていた人からすれば「日本復帰」。

同じ出来事でも、立場が変われば使う言葉まで変わる。

アメリカ統治下から27年を経て日本へ復帰する沖縄について、私は知らないことばかり。

このドラマを見ていると、当時の状況だけでなく、沖縄の人たちが本土やアメリカをどう見ていたのかも少しずつわかりそうで興味深い。

まとめ|犯人より100万ドルを取り戻せるのかが気になる

『1972 渚の螢火』第1話では、1972年当時の沖縄の状況や登場人物たちが描かれ、本土復帰直前に100万ドルが強奪されるという大事件が起きた。

犯人たちについては、すでにある程度姿が見えている。

なので個人的に一番気になるのは、100万ドルを無事に取り戻せるのかということ。

単純な金銭目的の犯行ではなさそうなので、犯人たちの目的次第では、極端な話100万ドルを燃やしてしまうことだってありそう。

原作小説は読んでいないので、この先どうなるのかはまったく知らない。

琉球警察、地元ギャング、アメリカ軍が絡む中、100万ドル強奪事件の裏にどんな真相があるのか。

事件の続きはもちろん、1972年の沖縄についても知らないことがいろいろ出てきそうなので、次週も楽しみ。

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