公開から数年たった映画を『午後のロードショー』で見ることがある、姉です。
今回は2019年公開の映画『空母いぶき』を、地上波放送で初めて見た。
原作漫画も読んでいないし、作品についての予備知識もほとんどなし。
西島秀俊さん、佐々木蔵之介さん、佐藤浩市さんをはじめ、見覚えのある俳優さんが次々と出てくる豪華な作品なのだけれど、見終わった感想は、
「うーん、可もなく不可もなく」
という感じだった。
つまらないわけではない。
でも、海外の軍事映画やアクション作品を見慣れているせいなのか、どこか物足りなさが残った。
24時間を描く構成は『24 -TWENTY FOUR-』っぽい
『空母いぶき』でまず印象に残ったのが、12月23日から24日にかけての24時間を描いていること。
空母いぶきを中心とする自衛隊だけでなく、政府、マスコミ、コンビニなど、いくつもの場所へ場面が切り替わりながら緊迫した状況が進んでいく。
この構成を見ていて思い出したのが、海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』。
もちろん内容はまったく違うけれど、「限られた時間の中で複数の場所が同時進行する」という見せ方には少し似たものを感じた。
クリスマスが舞台なので別の映画まで思い出す
物語の時期はクリスマス。
街ではクリスマスの準備が進む一方で、海上では緊迫した事態が続いている。
そういう状況を見ていると、どうしても『ダイ・ハード』を思い出してしまった。
ナカトミ・プラザで起きる事件もクリスマスイブから始まり、翌日のクリスマスへ続く。
さらに終盤、コンビニのアルバイト女性が店長に「メリークリスマス」と声をかける場面では、今度はなぜか『戦場のメリークリスマス』まで頭に浮かんだ。
全然違う映画なのに、クリスマスというだけで勝手に連想してしまう。
海外の軍事映画に慣れていると少し不安になる
『空母いぶき』を見ていて、少し物足りなく感じた理由のひとつがここだった。
アメリカの軍事映画だと、凄腕のスナイパーや伝説的なパイロット、実戦経験豊富な指揮官などが登場することが多い。
一方、『空母いぶき』では、
「防衛出動が下令された。これは訓練ではない」
といった台詞や、「訓練ではトップだった」という経歴が頼りになる。
もちろん、日本の自衛隊を描く作品なので、それは当然なのだと思う。
ただ、エンターテインメントとして見ていると、
「本当に大丈夫なのかな」
と少し不安になる。
実戦経験のある軍隊を描いた海外作品を見慣れているせいで、そこにどうしてもスケールの差を感じてしまった。
中井貴一さん、最後まで普通のコンビニ店長だった
個人的に一番肩透かしだったのが、中井貴一さん演じるコンビニ店長。
これだけ有名な俳優さんが出ているのだから、
「実はものすごい経歴を持っているのでは」
「途中で政府から呼ばれたりするのでは」
などと勝手に期待していた。
でも、最後まで普通にコンビニ店長だった。
もちろん、その役には一般市民の視点を担う意味があるのだろう。
ただ、こちらが勝手に「何かある」と思い込みすぎた。
中井貴一さんが出ているというだけで、必要以上に期待してしまったのかもしれない。
豪華キャストなのにスケールは少し小さく感じた
出演者はかなり豪華。
自衛隊、政府、報道、それぞれの立場から危機を描こうとしているところもわかる。
でも、軍事アクションとして見ると、どうしても海外作品よりこぢんまりして見えた。
戦闘そのものだけでなく、危機の大きさや人物の見せ方も含めて、もう少し派手さが欲しかった気もする。
ただ、逆に言えば、日本の作品として「戦争をエンターテインメントとして派手に描きすぎない」という選択だったのかもしれない。
そのあたりは好みが分かれそう。
テレビ鑑賞くらいがちょうどよかった
結果として、今回は『午後のロードショー』で見てちょうどよかった。
つまらなかったわけではないし、最後まで普通に見られた。
でも、映画館で大きな期待をして観ていたら、少し物足りなさが勝っていたかもしれない。
予備知識なしでテレビをつけて、そのまま最後まで見る。
そういう意味では、『午後のロードショー』向きの作品だったように思う。
まとめ|豪華ではあるけれど少し物足りなかった『空母いぶき』
『空母いぶき』は、24時間という限られた時間の中で、自衛隊、政府、報道、一般市民それぞれの動きを描いた作品だった。
豪華キャストで緊張感のある場面も多く、最後まで見ることはできた。
ただ、海外の軍事映画やアクション作品を見慣れているせいか、エンターテインメントとしては少しスケールが小さく感じた。
特に、実戦経験のない自衛隊ならではの描き方や、中井貴一さんが最後まで普通のコンビニ店長だったことは印象に残った。
可もなく不可もなく。
でも、こういう映画に予備知識なしで出会えるのも、『午後のロードショー』の面白さなのだと思う。

