なんだかんだでテレビ朝日の『相棒』は毎週見ちゃう、姉です。
『相棒 season24』第9話「カフカの手紙」。
今回は、3000万円もの現金を持ったまま路上で亡くなった老人の身元を、右京さんと亀山が調べていく話。
殺人事件は起きないものの、“カフカさん”と呼ばれていた老人の過去をたどるうち、バブル期の借金や35年間の偽名生活、そして離れ離れになった娘との関係が見えてくる。
『相棒』には時々こういう事件らしい事件が起きない回があるけれど、今回は「カフカの手紙」というモチーフを使いながら、父と娘のすれ違いを描いた話だった。
内容に関して詳しくは書きませんが、少しネタバレを含む感想を書きます。
以下、ネタバレが含まれます。
3000万円とともに亡くなった“カフカさん”
今回の話は……。
紙袋に入った大金(3052万円)とともに、カフカさんと呼ばれる老人が道端で亡くなっていて、解剖の結果、直接の死因は急性心筋梗塞で、癌があちこちで進行していて末期の状態だったということがわかる。
自らをカフカさんと名乗るその老人は、ぬいぐるみ(ぷーちゃん)をなくしてしまい悲しむ女の子(美佳)に、自分が書いた手紙を“ぷーちゃんから来た手紙”として何日もの間、公園で読み聞かせていた。これが文豪・カフカのエピソードとそっくり。
指紋から、カフカさんことその老人は「大原隆一」であることがわかる。大原はバブル期に仕手集団を率い株価操作で莫大な利益を得ていたが、所得税法違反で逮捕されたことがあり、執行猶予付きの判決が下っていた。その後バブル崩壊で数百億の借金を背負い、妻と3~4歳くらいの娘がいたが、離婚してある日忽然と姿を消した。暴力団の幹部の個人資産も運用していたことなどから、殺されたのではないかと憶測が飛ぶ。
しかし離婚しても元妻のところには執拗な借金の取り立てが来て、疲れ果てた元妻は娘を残し、大原が失踪した翌年に自殺していた。
全てを失った大原は、小さいながらも会社を経営する幼なじみに頼み、「内山博」という名で寮に入り35年間働いていた。
大原がぷーちゃんからの手紙に使った封筒と便箋は公園にある店で購入したが、その店は探偵を使いやっと見つけた大原の娘の店。
娘は父親の顔はわからないが、店を訪れた際の声で父親ではないかとうすうす気づいていた。ある日ガラの悪い男たちがその店に来て、話の内容が借金の取り立てと知った大原は、急いで35年間「内山」として働き、コツコツ貯めた現金を(偽名なので銀行口座を作れなかった)自宅に取りに戻り紙袋に入れて、娘の元へ届けようとするも、その道中に心筋梗塞を起こし亡くなっていた。
父親を受け入れない娘・美幸
右京さんと亀山は、店主の女性・中北美幸(旧姓・大原)に、亡くなった父親の遺骨は引き取り手もなく、親子関係が証明されれば遺産を相続できるということ、父親は何年もの間、探偵に娘の居場所を探してもらっていたこと、美幸の子供の頃の思い出話などいろいろ話すも、「母と私を捨てた人です。私の中ではとっくに死んだ人なんです」と美幸は一切を断固拒否。
後日、所轄から父親の遺骨を美幸は受け取りに来たが、遺産は放棄すると特命係に連絡が入る。
なくしてしまったぷーちゃんからの手紙を、読んでくれていたカフカさんが突然いなくなってしまって悲しむ美佳に、右京さんは「カフカさんからの手紙」として手紙を書き、それを亀山が美佳に読む……という感じ。
第9話を見てみて
第9話は事件という事件はない話だった。『相棒』にはこういう感じの話が時々あるけれど、今回はまさにそれ。カフカの手紙の話と、カフカを名乗る人物が実はバブルの時代に世の中を騒がせた有名人だった、ということで丁寧に装飾されてはいるけれど……。
印象に残ったのは、大原の娘・美幸が、夫はギャンブルにハマってろくでもない連中からお金を借りたまま行方をくらませ、その借金を自分が肩代わりしたことを話し、「男運がないところは母に似た」と言うところ。
子供の頃、母親が父親の借金で自殺するほどお金には苦い思いをしていたのに、大人になって結婚した夫のギャンブルで作った借金で苦労するなんて残念すぎる。男運がないと言っているけど、運の問題かな……。
先週の第8話は、絵本作家を取り巻く児童館関連の複数の殺人事件が起きた話で、その中で絵本を読み聞かせたりする。今回は殺人事件は起きないけれど、子供に手紙を読んだりする話なので、子供に何かを読み聞かせる話が2話続いた印象。
次回の『相棒』第10話は元日スペシャル。どんな話なのか楽しみ。

