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【相棒24】第7話感想|「オヤジ、今までありがとう」里吉の結末がつらい

ドラマ感想(コラム)
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なんだかんだでテレビ朝日の「相棒」は毎週見ちゃう、姉です。

「相棒24」の第7話「息子」。

今回は角田課長が10代のころ保護して以来、個人的な交流のあった里吉という若者が音信不通で、特命係に探してほしいと頼むと、NPO法人が関わっていることが判明。

NPO法人の代表・長手の関連施設である職業訓練校から命からがら逃げ出してきた少年は、特命係に一冊のメモ帳を渡す。それは探していた里吉が少年に託したもので、外部とは連絡が取れない状況(軟禁状態)であることや、職業訓練校で行われている様々な悪事の詳細、そして角田課長に宛てた言葉が書かれていた。直ちに関連施設を一斉に捜索。

「弱者を守るため」「ユートピアを創るため」という代表の長手は、国のお墨付きを得て精力的に活動する裏で、3Dプリンターで銃を製造・売買したり、自分の父親の殺害を部下に指示していた。

里吉のメモ帳がきっかけで事件解決となるが、里吉は少年を逃がしたことが職業訓練校の職員に見つかり、殺害されていた……という感じ。

「盾」と「矛」が印象に残る

話の中で何回か右京さんが使っていた言葉「盾」と「矛」。

「あなたが盾として利用していた弱者たち、その中の1人が自ら矛となって命がけのひと突きをしたんです。もう逃げられませんよ」

弱者を守る、ユートピアを創るという長手に対して言うのだけれど、弱者を「盾」として利用していた長手に、そのうちの1人である里吉が自ら「矛」となって反撃した、という言い方が印象に残った。

さらに右京さんは、母親との約束を胸に光を目指す理想と、父親の影響で闇に落ちながらものし上がろうとする野望、その矛盾した2つの性格が巨大な犯罪ビジネス集団を作り上げたと長手に突きつける。

右京さんのセリフはカッコいいことが多いけれど、今回は特に「盾」と「矛」が印象に残る。長手は理想があって野望があるから成功することができたのか?弱者を利用し、犯罪を犯して得た成功はいとも簡単に崩れ落ちていくことになったのだけれど、ユートピアを創るとか、NPO法人の名前が「オオキナアイ」という時点でなんだか胡散臭く感じてしまう。

そして右京さんが、長手の作ったものはユートピアではなく「出来の悪いディストピア」だと突きつける場面には胸のすく思いがした。

里吉の結末が悲しい

角田課長は里吉が10代半ば頃、暴力団の使い走りをしていたところを保護して以来、個人的な交流があり、里吉は角田課長を「オヤジ」と呼んでいた。

里吉はバイトを辞め、職業訓練校に行くが、軟禁状態で3Dプリンターを使って銃を作らされていた。そこで出会った昔の自分のように無口で愛想のない少年は、職員からの暴力のターゲットで、このままでは殺されてしまいそう……。

里吉は角田課長から言われた言葉を思い出し、その少年を助けて脱走させる。そして、自分は助からないかもしれないと考え、メモ帳を託す。そこには角田課長への感謝の言葉も残されていた。

事件が解決し、右京さんが角田課長に、メモにあった「オヤジの言葉を思い出してる」というのはどんな言葉だったのか尋ねる。

角田課長が里吉に伝えていたのは、成功しなくてもいい、聖人君子にならなくてもいい。毎日なんとか生き抜き、人も自分も傷つけず、少し余裕がある時には誰かに優しくする。それだけでも誰かの救いになれるなら立派なものだ、というような言葉だった。

「余計なこと言っちまったのかもな……」という角田課長に、右京さんは里吉の勇気ある行動によって事件が解決し、多くの人が救われたことを伝える。そして紅茶を入れて渡し、それを飲む角田課長……。

なんとなく里吉は殺されちゃうんだろうな、と思っていたけれど、見ていてけっこう悲しくなる話だった。

「息子」というタイトルが重い

今回の話は「弱者」という言葉が何回も出てきて、弱者を利用する人たち、騙されて利用される人たち……そして第7話のタイトルは「息子」。長手と父親、角田課長を「オヤジ」と呼ぶ里吉。見終わってやりきれない気持ちになった。

長手の父親は息子を振り込め詐欺のかけ子として利用し、逮捕され刑を終えた後、息子の成功を知り、過去をネタにゆする。そして長手は部下に自分の父親を殺すことを指示する。

部下たちは多分3人くらいで父親の家に行き、3Dプリンターで作った銃で殺害、遺体を自分たちの施設へ運び出し……となるのだけれど、そんなやり方じゃ息子の長手が疑われるに決まってるじゃん、というお粗末さ。

里吉は血の繋がらない角田課長を「オヤジ」と呼び、「本当の親だったらよかったのにと思う」とメモに書き残している。これからの人生のために手に職をつけたいと行った職業訓練校で軟禁され、犯罪の手伝いをさせられ、そこで昔の自分を思い出すような少年に出会い、少年を脱走させることに成功するも、それが見つかり殺されてしまう。

これは里吉自身が脱走して角田課長に事情を話し、少年をはじめ多くの人を救うってこともできたんじゃないかとも思うのだけれど……。

第7話を見てみて

NPO法人を立ち上げ、さらに政府のお墨付きを得て甘い汁を吸う、なんてことは実際にいろいろ起きていそう。もちろん、きちんと活動されているところが大部分なのだと思う。

事件は政治が関わって話が大きくなることもなく、里吉のメモ帳がきっかけであっさりと解決。闇は深いが犯行は単純かつ稚拙なので1話で話が終わったけれど、内容は盛りだくさんでちょっと急ぎ足な感じもした。

久しぶりに角田課長がたくさん出てくる話だったので、ちょっと楽しみにしていたのだけれど、今回の話は想像以上にヘビーだった。

第8話は12月10日(水)。次回のゲストは中田喜子さんが絵本作家役で登場。どんな感じの話になるのか楽しみ。

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