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【相棒24】第13話感想|浦神鹿が仕掛けた“物語”の結末とは?

ドラマ感想(コラム)
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2026年1月21日に放送された『相棒 season24』第13話「信用できない語手」の、ネタバレを含む感想をまとめました。

初登場から強烈な印象を残していた、毎熊克哉さん演じる闇のフィクサー・浦神鹿が再登場。

しかも今回は、自ら右京さんに過去の家族殺害事件の再捜査を依頼し、その捜査そのものを使って新たな“物語”を動かしていく。

浦の言葉はどこまで本当で、どこからが嘘なのか。

最後まで「信用できない語り手」に振り回されながらも、浦と右京さんの奇妙な関係がさらに深まったようにも見える、かなり濃い第13話だった。

以下、ネタバレが含まれます。

浦神鹿が右京さんに再捜査を依頼

今回の話は……。

初回の登場から印象に残るキャラクターで、次の登場を楽しみにしていた毎熊克哉さん演じる「浦神鹿」が登場とあって、やっぱり面白い回だった。

結局のところ、自分の家族、高校時代の寮で一緒に生活していた4人の家族を放火殺人していたのは、浦神鹿という話なのだけれど……。

「信用できない語り手」と再調査の依頼

右京さん行きつけの紅茶店で浦は右京さんに、『悪について』の小説は全く書けていないが、「物語の技法」という本を読んで勉強中、たった今「信用できない語り手」という技法を読んでいた……という流れで、今回のタイトル「信用できない語手」がどういうことなのか触れている。

「信用できない語り手」とは、自分自身も登場人物の1人である語り手。本来は読者にとって真実を語るはずの存在が信用できないという論理的矛盾を利用した、実験的な手法とされている。

そして浦は、高校時代に自分の家族4人が亡くなった放火殺人事件の真実を知りたい、「だって友達じゃないですか」と右京さんに再捜査を依頼し、特命係が調べ始める……となる。

浦としては万全の準備をし、満を持して右京さんに会いに行ったようだけれど、何もしなければバレなかった事件を自ら右京さんに掘り返してもらいに行く心理は、見ていてよくわからない。

けれど、浦はそういう人なんだと思う。

すべて「被疑者死亡」で捜査打ち切り

浦は家族が亡くなった事件当時、高校の寮で生活していて、同じ寮の4人が浦のアリバイを証言していた。

しかし、その4人も同じように放火殺人で親が亡くなっていた。

しかも、

  • 放火殺人
  • 犯行の動機は恋愛感情
  • それを裏付ける文書が発見
  • 被疑者死亡で捜査打ち切り
  • アリバイを証言していたのは全て同じメンバー

という共通点がある。

そして、全て浦が帰国したタイミングで事件が起きていた。

事件の起きた場所はそれぞれ違うので、警察は共通点を右京さんが調べるまで発見できなかったのかもしれない。

けれど、その右京さんですら、浦の再捜査の依頼がなければ知らなかった話なわけで、浦は右京さんに自分の犯した罪を暴いてほしくてたまらなかった?

「僕は壊れたんだ……」

「亡くなったご家族の話をしているのに、言葉が軽い気がして……」という亀山に浦は、家族を失った時、自分は壊れたのだと答える。

悲しい時に笑い、楽しい時に憤怒する。

大切なものを破壊して、唾棄すべきものを愛でる。

これが浦神鹿という男なのか?

だから被疑者死亡で捜査打ち切りとなった過去の自分の起こした事件を、本来なら隠しておきたいことだからこそ、右京さんに暴いてもらいたい……ということなのか?

浦の養子がなんとも不思議

養子だった浦は、「自分も父親と同じことをしようと思って」と養子を取るのだけれど、この養子がなんだか不思議。

一言も話さないし、ただずっと立っているだけ。周りでどんな話をしていても無表情。女性が着るような感じの服を着ていて、中性的な雰囲気だけれど男性っぽい。

そもそも目は見えるのか?

音は聞こえているのか?

話すことはできるのか?

立ってはいるけれど、体を動かすことはできるのか?

なんとも不思議。

最後に、浦が殺した公安の松永と一緒に、殺された養子がソファに並んで座らされているのがなんとも気の毒。

浦が書き換えた“物語”

子供とキャッチボールをしていたメンバーの甲元に、右京さんは話をする。

浦が小説を書くために読んでいた心理学の本では、「子殺し」の物語についての部分に付箋が貼られていた。

浦は海外で死亡し、養子が死亡届を出す。

そうすることで法的にこの世に存在しない人間となり、全ての事件は被疑者死亡で捜査打ち切りになる。

メンバーたちは、そう聞かされていたのではないか。

しかし浦の養子は殺害された。

浦が自らの計画を逸脱したのだとしたら、今後何が起こるのか予測不能。

そして右京さんは、甲元たちが浦に選ばれた「壊してもいいおもちゃ」なのではないかと突きつける。

甲元が自供したことで、全てを壊されることに恐れをなした他のメンバー3人も、全ての放火殺人が浦の実行犯であったと認める……となる。

なぜ浦は養子まで殺したのか?

浦が養子を取ったのは「父親と同じことをしたくて……」と言っていたけれど、自分の描いたストーリーでは養子は不可欠だったのだろう。

ではなぜ公安の松永を殺したあとに、養子も殺したのか?

浦は公安の松永に「海外で死亡した」と偽装してもらったが、松永は自分は浦の部下ではなく、その力を利用できると判断しただけだと突き放す。

さらに、特命係の2人を「窓際部署のロートルたち」と侮る。

その言葉を聞いて、浦は松永に殴りかかり、最終的に倒れた松永の首を絞めて殺し、「友達のために戦っちゃったよ……こんな感情初めてだ……」と言う。

勝手な想像だけれど、これは「友達」である右京さんを侮辱したのを許せなかったからということなのではないか?

そして松永をこのような形で殺したことで、浦が海外で死亡し、「養子が死亡届を出す」という元のストーリーから逸脱してしまったのだと思った。

第13話を見て

浦神鹿の言うことは、どれが本当でどれが嘘なのかわからないので、今回の話はちょっと頭の整理がつかない。

  • 浦の家族が亡くなった自宅は江戸時代に建てられた武家屋敷 → モダンな現代建築
  • 浦は児童福祉施設に入る前は、ある特別な共同体で育った?
  • 数人の男女のグループ(特別な共同体)の住んでいたアパートは全焼した
  • 浦の両親は喫茶店をやっていた?
  • 公安の松永は浦が海外で死んだことを偽装するためだけの存在だった?
  • 浦が養子を取ったのは父と同じことをしようと思って?
  • 養子に入った浦の父にとって家族は壊していいおもちゃみたいなもの?

まぁそれはそれとして、今回の話はやっぱり浦と右京さんのやり取りが面白かった。

黙っていれば問題にすらならなかった事件を自ら火種をまいて、最新の3Dプリンターを警察にプレゼントして、鑑識もわからなかったメッセージを見つけさせて挑発。

特命係に出向き全て?を告白するも捕まえられないことをわかっての行動、そして自ら死亡したことにして……と、話はどんどん展開していき、あっという間に時間が過ぎて見終わった感じ。

浦にとって右京さんは本当に“友達”?

最後に右京さんが「浦は犯罪をもって友愛を示す、ですか……」とちょっと笑って言うと、亀山に「右京さんなんか笑ってません?」と言われ、「続きが気になる、それだけです」と右京さんは言うけれど……。

天才は狂人と紙一重ということか?

卓越した才能を持つ天才の思考や行動が、周囲からは理解不能な狂気じみたものに見える。

常識を外れた革新的なアイデアと、精神的な危うさが隣り合わせにある……的な???

個人的にはフィクサーの浦をもっと見たかった

個人的には……。

浦にはもっとフィクサーとして政財界絡みの話で、今後もいろいろな事件に関連して出てきてほしかった。

今回の放火殺人も実行犯は浦以外のメンバーで、浦自身は一切手を汚していないので捕まえることはできない……みたいな話だったら、と思ったけれど……。

フィクサーから逃亡者となったが、浦は生きてる。

新たに描き直した物語の続きを右京さんに披露したくて、またどこかでお目にかかれるのかもしれない。

1時間とは思えない濃さ

楽しみにしていた浦神鹿が登場した今回は、2時間でも良さそうな話を出し惜しみせずギュッと1時間でまとめてあって、内容が濃く見応えがあった。

こういう話を見ちゃうと、いろんな刑事ドラマがいかに展開がのんびりしていて、なかなか先に進まないんだなと、しみじみ思う。

脚本家・真野勝成さんの話はいつも唸るような話が多く、改めてそのお手前に脱帽。

これからも面白い話を期待したい。

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