死んだ人のほうが、綺麗に見えることがある。
『リブート』第8話を見終わったあと、そんなことを思った。
一香は妹を救うために、人生を1億5000万で売った。
しかも最初から、死ぬ覚悟をしていた。
妹の面倒を見るのはもう疲れた。
海外で悠々自適に暮らす。
そう言いながらも、
彼女は最初から自分の人生がそこまでだと分かっていたのだと思う。
その覚悟は、あまりにも切なかった。
けれど、こうして考えているうちに
別のことが見えてくる。
この物語では、
死んだ人たちがどこか綺麗に見える。
一香もそうだし、
マチも、儀堂もそうだった。
誰かのために命を使った人たち。
その姿は、どうしても美しく見えてしまう。
でも、生きている人たちは違う。
早瀬も、夏海も、
決して綺麗なことばかりしているわけではない。
嘘をつき、
誰かを騙し、
泥をかぶりながら進んでいく。
最初は、それが少し汚く見えた。
けれどそれはきっと、
汚いのではなく――
ただ 必死に生きている姿なのだと思う。
生きるということは、
綺麗事では済まない。
誰かを守るために、
嘘もつくし、泥もかぶる。
格好良くは見えない。
それでも、この物語の中で
一番人間らしいのは、
もしかすると早瀬陸なのかもしれない。
一香は死ぬ覚悟をしていた。
マチも、儀堂も、
どこかで死を受け入れていた。
でも早瀬陸だけは違う。
彼はずっと
「生きて帰る」と言い続けている。
泥をすすってでも、
騙されても、
利用されても、
それでも 死を遠ざける。
綺麗に死ぬ覚悟は、
確かに美しい。
でも今は、
泥をすすってでも生きようとする人間のほうが
少しだけ愛おしく思える。
きっとそれが、
生きるということなのだと思う。

