『シリウスの反証』第2話は、物語が大きく進展したというよりも、視聴後に不安や違和感だけが強く残る回だった。
冒頭で描かれた、火傷の跡がある男に追われる少女。この正体不明の存在が、最後まで頭から離れない。
また、指紋鑑定をめぐる描写や、星(シリウス)の比喩、太田重子の父と週刊誌記者の動き、そして梨沙子の過去など、心に引っかかる要素が静かに積み重なる。
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※本記事は『シリウスの反証』第2話のネタバレを含む感想です。
物語の展開や印象的な出来事に触れていますので、未視聴の方はご注意ください。
第1話では、チームゼロという存在そのものに強い違和感を覚えた。
→ シリウスの反証 第1話 感想|チームゼロという組織への違和感
正直な第一印象
シリウスの反証第2話は、物語が大きく進んだ回というよりも、不安と違和感が静かに積み上がっていく回だった。
はっきりした答えはほとんど示されない。それでも、視聴後にはいくつもの引っかかりが残る。
その感覚こそが、この第2話の正体だと感じた。
冒頭の「追いかけられる少女」が気になって仕方がない
火傷の跡がある男に追われる少女。
あのシーンは物語の説明というより、感情に直接引っかかってくる描写だった。
この少女が誰なのかは、現時点ではわからない。
少なくとも梨沙子ではないことは確かである。
次回予告で東山が放った
「私は、真犯人を知っているからです」
というセリフを聞くと、どうしても少女=東山なのではないかと考えたくなる。
しかし、もしそうだとしたら疑問が残る。
なぜチーム・ゼロを発足した段階で、この事件を最優先に扱わなかったのか。
- 今になって記憶が蘇ったのか
- 事件の意味を、ようやく理解したのか
- あるいは少女は東山とは別人なのか
どれもあり得るが、どれも決め手に欠ける。
このドラマは、あえて視聴者に確信を与えない構造を取っているように思える。
この“違和感”は、第1話で感じたものともどこか似ている。
→ 第1話で描かれた違和感を改めて振り返る
東山のやり方が、正直かなり危うく見えた
チーム・ゼロの定例会での東山の振る舞いは、かなり危うく映った。
- 明確な証拠が揃う前に支援を強く訴える
- 他のメンバーが慎重姿勢を崩さない中でも引かない
- 最終的に「結果が出なければ辞める」とまで宣言する
この場面で印象的だったのは、周囲が置いていかれている感覚である。
熱意は理解できる。しかし、チームで動く組織において、個人的な確信だけで突き進む姿は、正義というよりも危うさが勝つ。
この時点では、東山は「正しい人」ではなく、正しさを信じすぎている人に見えた。
話は前後するが、次回予告で東山は真犯人を知っているようだった。だからここまで突っ張ったのだと、後で分かった。
指紋鑑定の話が、想像以上に怖かった
今回もっとも印象に残ったのは、指紋鑑定のくだりである。
科学捜査と聞くと、どうしても「間違いのないもの」という印象を抱いてしまう。
しかし第2話では、その前提が静かに崩されていく。
- 現場の指紋の多くは不完全である
- コンピュータは補助にすぎない
- 最終判断は人の目に委ねられる
もしそこに、「この人物が犯人らしい」という事前情報が入り込んでいたらどうなるのか。
この話を聞いてしまうと、「過去の指紋鑑定は、本当に大丈夫だったのか?」という不安が拭えなくなる。
ドラマとしてだけでなく、現実にも静かに刺さる描写だった。
志村の後悔が、一番人間らしかった
志村の語る過去は、派手さはないが重い。
自分よりも経験豊富な鑑定官の判断を信じ、自分の違和感を押し殺した結果、冤罪を生んだかもしれない。
「確かめたい」という志村の言葉は、正義感というより、後悔と恐怖から来るものに見えた。
このドラマは、冤罪の被害者だけでなく、間違えた側の人間もまた苦しみ続けるという現実を丁寧に描いている。
星の会話は、少しだけ救いだった
河原で星を見上げる藤嶋と安野の会話は、重い展開が続いた中で、わずかな息抜きのように感じられた。
シリウスを希望の光になぞらえる表現は、ややロマンチックではある。
しかしその分、この物語が「孤独な戦い」ではなく、誰かに寄り添う物語であることが伝わってくる。
タイトルの意味を、感情として理解できた場面だった。
太田重子の父と、週刊誌記者の不穏さ
終盤に差し込まれた、太田重子の父と週刊誌記者の場面は短いが重い。
- 太田重子の死は、本当に抗議の死だったのか
- 父は何を抱え込み、何を語らずにいるのか
吉井は目的が見えない分、非常に不気味である。
この人物は、物語をかき乱す存在になる予感しかしない。
梨沙子の存在が、少し怖い
梨沙子が「唯一の生き残り」だったと明かされる場面は衝撃的だった。
血を見て倒れる反応も含め、彼女が背負ってきたものの重さは想像に難くない。
この先、宮原の冤罪を晴らすために、梨沙子の好意を藤嶋が利用しないか少し心配になった。
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第2話を見て感じたこと(まとめ)
第2話は、はっきりとした答えをほとんど示さない。
その代わり、
- 不安
- 違和感
- 疑念
といった感情だけが、確実に残る。
冒頭の少女は誰なのか。
東山はなぜ「真犯人を知っている」と言えるのか。
次回、物語が大きく動きそうな気配はあるが、それでもこのドラマは簡単な答えをくれない気がする。
断定できないまま考え続けること。
それ自体が、この作品の正しい楽しみ方なのかもしれない。
物語の全体像を掴みたい場合は、第1話の感想も合わせて読むと理解しやすい。
→ シリウスの反証 第1話 感想記事はこちら
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