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「LOVED ONE」第10話 感想|冤罪を訴え続ける姉の苦悩

ドラマ感想(コラム)
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2026年6月17日に放送された「LOVED ONE(ラブドワン)」第10話のちょっとネタバレを含む感想をまとめました。

原作はなく、完全オリジナル…ということなので、楽しみにしていました。

実力派脚本家陣が特別タッグを組んでお届けする本作は、「法医学」という舞台を通して、誰かに愛されていた“生きていた時間”の記憶を紡いでいく。個性豊かなキャラクターや異色のテーマが融合した、静かな余韻を残す一作となっている。

フジテレビHPより

どんな感じのドラマなのかというと…

日本では、年間およそ20万体もの遺体が「死因不明」のまま扱われていると言われている。しかし、法医学者による解剖が行われるのは、そのうちわずか1割程度。海外では一般的とされる死因究明も、日本ではまだ十分に行き届いていないのが現実だ。

今もなお、多くの“死の真相”が闇に葬られている。そんな現状を打破すべく、アメリカの死因究明制度を導入することに。厚生労働省主導で新たに立ち上げられた法医学専門チーム「MEJ(メディカルイグザミナージャパン)」は、警察への調査指示や解剖の決定など、死因究明において捜査権限を持っている。

そして、科学的知識と鋭い推理によって“隠された真実”を解き明かすだけでなく、その先にある“残された人の想い”にも向き合っていく。衝突し、迷いながらも成長していく個性豊かなメンバーたちが、“死因不明社会”と揶揄される日本の常識を、少しずつ覆していく。

フジテレビHPより

キャスト(敬称略)

  • 水沢真澄(ディーン・フジオカ)…メディカルイグザミナー・変わり者の天才法医学者
  • 桐生麻帆(瀧内公美)…真澄とバディを組むMEJのセンター長
  • 本田雅人(八木勇征)…死後画像診断専門の法医学者
  • 高森蓮介(綱 啓永)…臨床法医学専門の法医学者
  • 松原涼音(安斉星来)…法歯学・骨学専門の法医学者
  • 吉本由季子(川床明日香)…検査技官
  • 篠塚拓実(草川拓弥)…麻帆の後輩・パートナー
  • 井川 薫(上川拓郎)…所轄の若手刑事
  • 山崎慎也(小松和重)…桐生麻帆の上司
  • 堂島穂乃果(山口紗弥加)…所轄の敏腕刑事

ゲスト(敬称略)

  • 九条正仁(小木茂光)…法医学者で真澄の恩師
  • 芹沢真一(渋谷謙人)…「白峯女子連続殺害事件」で死刑が確定
  • 芹沢明子(りょう)…真一の姉
  • 九条恭子(伊藤歩)…九条正仁の娘
  • 森下聡(林泰文)…被害者・森下雪絵の父

あらすじはフジテレビHPで。

【第10話 30秒予告】

内容に関してはあまり詳しくは書きませんが、少しネタバレ含む感想と気になったことを書いていきます。

流れとしては、

MEJは突然閉鎖となる。若手メンバーたちは新たな職場に移り、麻帆も厚生労働省へ戻る。真澄は、恩師・九条の元を訪ね、15年前の「白峯女子連続殺害事件」の真実を話してほしいと言う。

そんな中、新たに首に絞殺の痕がある女性の遺体が発見される。既に犯人の死刑が確定し、終わったはずの「白峯事件」だが、真澄は、“本当の犯人”が再び動き出した可能性を疑う。

MEJの閉鎖も、自分の動きに気付いた検察の圧力によるものだと推測する真澄。仲間を失い、権限を奪われても、真実を明らかにするために真澄は動き出す…。

ここから先、ネタバレを含みます。

新たな事件発生

MEJは閉鎖となり、真帆は厚労省に戻り、真澄以外のメンバー4人の新しい職場を探して、皆それぞれの職場へ。

堂島と井川の所属する管轄内で、若い女性の絞殺された遺体が発見される。その遺体を見て堂島は「やっぱり似てるわ。」と言う。

☑️堂島の「やっぱり似てるわ」は「白峯事件」のこと。

☑️ご遺体を司法解剖するのは九条の娘、恭子。

真澄は九条に会いに行く

真澄はまだ片付けの終わっていないMEJの部屋から、恩師・九条の入院している病院へ。

芹沢真一に会って、事件当時の話をしてもらえないかお願いしたが、取り合ってもらえなかったことや、MEJが突然閉鎖することになり、表向きは厚労省からの通達だが、白峯事件に踏み込むなという検察からの警告なのかもしれないと思っていること。

当時何があったのか、一体何を守っているのか「真実を話してください!」と九条に強くお願いするも九条は何も話さない。

☑️この時の真澄は今まで見たことがないくらい、強めに九条にお願いしていた。いつもわりと冷静で淡々としている感じだったのでちょっとびっくり。

模倣犯?同一犯?

真澄は連続殺人事件と関連があるとみられる新たな女性の遺体が発見されたニュースを見て、遺体発見現場へ。そこには堂島と井川がいたが、MEJが閉鎖となり真澄は規制線の中には入れてもらえない。

しかし、「この連続殺人は過去の殺人事件と関係があるかもしれないんです。」という真澄の言葉に
堂島は「詳しく聞かせて。」と元MEJの部屋で話を聞く。

堂島は今回の事件を「白峯事件の模倣犯の仕業じゃないか」と思っていた。しかし、真澄は「模倣犯ではなく、再犯の可能性」を疑っている。

その根拠は九条の鑑定結果の捏造。

ご遺体から犯人のものと思われる皮膚片が見つかったのですが、その量が足りずDNA鑑定を行なうことができなかったんです。にもかかわらず、先生が検察に提出した鑑定書には芹沢さんのDNA型と一致したと書かれていました。

よほどの圧力があったのだと思います。当時の僕は捏造に気づいて先生を告発しようとしました。ですが研究室から追い出されてしまい、十分な証拠を集めることができませんでした。

☑️今まで九条に話を聞きに行っていたのは、真澄が15年前の鑑定結果を怪しんでいてのことだと思っていたら、すでに当時、何がどう捏造されていたのかまで気づいていたのは意外だった。

☑️真澄は「本当のことを話してください!」と九条に言っていたけれど、捏造を知っていて「なぜ捏造したのか?」が聞きたかったということだ。

怪しい目撃情報

堂島は真澄の話を聞いて「あながち間違いじゃないかも。」と当時、不自然なタイミングで芹沢の目撃情報が出たという話を思い出す。もし目撃情報をでっち上げたのだとしたら、白峯事件は検察にとって掘り起こされたくない事件。

真澄は自分が九条や芹沢に会ったことを知った検察が、過去の失態を隠すため、厚労省に圧力をかけMEJを閉鎖に追い込んだのだと思っている。

それでも真澄は白峯事件の真実を明らかにして芹沢の冤罪を晴らすため、今起こってる連続殺人の真犯人を見つけるために動くことにした。

☑️15年前の事件でなぜ芹沢真一が犯人とされたのか、その理由はまだわからない。

☑️目撃情報のでっち上げは誰がしたのか?このドラマの中では警察というより検察?

☑️最終回で芹沢真一の死刑執行される前に冤罪であることが認められるのか?

九条の死

九条は娘の恭子に真澄に渡したいので自分のデスクにある白峯事件の鑑定資料の入った封筒を持ってきてくれと頼む。

恭子は資料の入った封筒を見つけ真澄に電話し、父親が渡したい資料があるでの取りに来てほしいと伝えると、真澄は明日取りに行くと言って電話を切る。

翌日真澄が九条は部屋をたずねるとベッドはきれいに片付けられていた。そこに恭子が入ってきて、

真澄は翌日九条の病院に行くと、ベッドに九条はいない。部屋に恭子が入ってきて「夜中に急変して。今朝亡くなった。渡そうと思ってた資料もどこにあるのかわからなくなってしまった。」という。

☑️恭子は父親が真澄に渡そうとしていた白峯事件の鑑定資料の入った封筒を見つけたが、それを真澄には渡さない。父親の名誉や自分と息子のことを考えて、真澄に資料を渡したくなかったのかもしれない。

☑️恭子は父親が白峯事件で鑑定を捏造した事実をどこまで知っているのか?当時から知っていたのか?「父をこれ以上苦しめないで。」と言っているので、恭子は何かしら知っているのかもしれない。

☑️余命宣告をされていた九条だが、真澄に資料を渡そうと決心したタイミングで亡くなってしまう。ちょっとタイミングが良過ぎて、九条に話されたら都合の悪いことがある人間が九条を殺害したのか?と疑いたくなる。

検察の動き

検察は法医学者・九条正仁が亡くなったことを知り、一安心とはいかず、太田の上司は「九条の家族がまだ鑑定書類の原本を持ってるかもしれない。念には念を入れてわずかな火種も消しておけ。」と太田に命じる。

太田は恭子に会いに行き、「東京地検の太田と申します。九条先生が持っていた(白峯事件)の鑑定資料をこちらに渡していただけませんか?」というと、恭子は「そんな資料はありません。失礼します。」と早々に立ち去る。

☑️恭子は今のところ父親の「白峯事件」の鑑定資料を検察にも真澄に渡さない。恭子は最後までその資料を誰にも渡さないのか?それとも次回の最終回で誰かに渡すのか?

芹沢真一の姉・明子

真澄は九条から資料を入手することが出来なかったことを堂島たちに話し、再審請求してる家族なら弁護人を通じて当時検察側が裁判で提出した証拠資料を手に入れてる可能性があると芹沢真一の姉・明子に会いに行く。

明子は遺族・支援団体で無実を訴え署名活動をし、弟の無実を信じている。そして両親は真一の無実を必死で訴えながら2人とも亡くなっている。九条のことも真澄のことも当然許せない。

真澄は謝罪し、九条が亡くなったこと、そして今起きている連続殺人事件の犯人は白峯事件の真犯人によるものかもしれないこと、真犯人が分かれば冤罪を晴らすことができるかもしれないので、当時の裁判資料を見せてほしい、とお願いするも信用してもらえず断られる。

真澄は「待ってください!僕は真一さんの冤罪を晴らしたいんです!」と言うと、「弟の名前を気安く呼ばないで!」と明子はコップの水を真澄の顔にかける。それでも真澄は(土下座して)「今度こそ真実を明らかにさせてください!」と懇願するも、明子はその場を立ち去る。

☑️このシーンは見ていて胸が痛かった。ある日突然、弟がどこからともなく出てきた目撃証言や、全く身に覚えのないDNA鑑定結果で無実を訴えても死刑判決が下される…想像するだけでも恐ろしい。

☑️明子を演じる”りょう”さんは、15年間弟の無実を信じ続ける悲痛な姉のイメージにぴったり。「弟の名前を気安く呼ばないで!」とコップの水を真澄にかけるシーンもよかった。

堂島の覚悟

真澄は堂島に芹沢明子に会って、当時の裁判資料を見せてほしい、とお願いするも信用してもらえず断られてしまったことを話すと、堂島はポケットからUSBを取り出してテーブルに置く。中身は今起きてる連続殺人事件の捜査資料。

堂島はバレたら首が飛ぶけど、何か参考になるかもしれない…

もう6人も殺されてる。白峯事件も入れたら9人。何としてでも真犯人を確保したい。そのためにできることはする。

真澄は「ありがとうございます。僕も全力を尽くします。」と言い、堂島はその場を立ち去る。

☑️冷静沈着、自分にも他人にも厳しく凛とした堂島が、バレたら自分のクビが飛ぶリスクを冒してでも真犯人を確保したいという覚悟が感じられるかっこいいシーンだった。

麻帆の覚悟

麻帆はMEJ閉鎖後、厚労省に戻り、以前から自分がやりたかったプロジェクトを任されても悶々とする日々を過ごしていた。

真澄が冤罪事件を晴らそうとしていたこと、MEJが突然閉鎖になったのもそのせいだと言っていたことが頭をよぎる。

麻帆は「白峯事件の調査、私にも手伝わせてください。」と願い出ると真澄は「お願いします。桐生さん。」と快諾。

麻帆は芹沢明子に会いに行き、真澄がMEJでこれまでに解剖した鑑定書のファイル(2026年4月〜6月)を見せ、真澄がどれほど真剣にご遺体に向き合ってきたのか、そのおかげで見過ごされていた真実が明らかになり、生きている方を救うことも亡くなった方の声を届けることもできたこと。どんなわずかな違和感も決して曖昧なままにはせず、必ず真実を明らかにしてきたこと、など明子に熱心に語る。

☑️麻帆は厚労省に戻り、真澄や白峯事件と距離を置くこともできた。役人としてはわざわざ波風を立てずにいたほうが正解なのかもしれない、しかし…麻帆の静かなる覚悟が垣間見えたシーンだった。

☑️MEJの鑑定書ファイルに(2026年4月〜6月)と書いてあって、麻帆は数ヶ月で閉鎖になってしまったと言っていたけれど、3カ月だったとは…

芹沢明子の覚悟

麻帆は明子と一緒に真澄のいる元MEJの部屋に戻る。

明子はここに来るまでに、面会に行った際、弟・真一が「もう15年経った。次に執行されるのは俺かもしれない。どうせもう間に合わない。」と弱っている姿、真一の無実を必死で訴えながら亡くなった両親の無念、テレビのニュースで今起きている連続殺人事件と見られている一連の事件の遺族が話している姿、真澄の「白峯事件で捕まらなかった真犯人が殺人を犯している可能性があるんです。」「今度こそ真実を明らかにさせてください!」という言葉など、いろんな考えを巡らせていた。

明子は、裁判をやり直すためには新しい証拠を見つけるか、あるいは判決で使われた証拠が間違っていたと証明する必要があるが、これまで鑑定をやり直してくれる法医学の先生を探し続けてきたが誰も引き受けてはくれなかった、と言う。

●再鑑定は鑑定を否定する行為で九条は法医学界の権威だったので誰も引き受けなかった。
●裁判のやり直しを求めるのは過去の検察の判断に異を唱える、検察を敵に回すような依頼を受けてくれる医師は誰一人いなかった。

明子は証拠開示で手に入れた当時の検察が裁判で使った資料をテーブルに置き、

水沢さん。私はまだあなたを許すことはできません。でもこれを預けます。当時の鑑定結果が捏造されたものだとあなたが証明してください。

真澄は「必ず真実を明らかにします。」と深く頭を下げる。

☑️今まで誰も引き受けてくれなかった再鑑定を、今でも許すことの出来ない真澄に託す明子の決断、そして覚悟…明子、真澄、麻帆も涙ぐんでいて緊張感のある張り詰めたシーンだった。

第10話を見てみて

今回は女性たちの活躍が目立っていたのが印象的。

【真澄が得たもの】
●堂島→今起きてる連続殺人事件の捜査資料
●明子→証拠開示で手に入れた当時の検察が裁判で使った資料
●麻帆→白峯事件の調査の手助け

【得られなかったもの】
●恭子→九条の白峯事件の鑑定資料

ラス前なので、結構いろんなことが分かってきたけれど、正直もっと話が進むのかと思っていた。白峯事件の犯人はなんとしても死刑判決の下された芹沢真一としたい検察。現在起きている連続殺人の犯人が白峯事件の真犯人だから、真一は冤罪だった、なんて簡単な話?

15年前に怪しい目撃情報、九条の捏造した鑑定結果を用意してまで芹沢真一を犯人にしたかったのはなぜなのか?

犯人が大物政治家またはその家族、警察や検察の関係者とかで捕まえられない?でも犯人が捕まらないのもマズいから芹沢真一にしちゃえってこと?

立ち向かう敵がちょっと大きそうなので、バッドエンドも考えられるけど、ちゃんと伏線回収して辻褄が合う感じになるのかな?

そういえば、余命宣告されていたとはいえ、九条先生の死は突然だったなぁ、まるで誰かが口封じで殺したみたいなタイミングの良さ。

麻帆の後輩でパートナーの篠塚も久しぶりの登場。ひと言ひと言が麻帆を思っての言葉なんだろうけれど、なんかピントが外れていて麻帆は微妙な感じだった。

次回はいよいよ最終回。どんな展開でどんな結末となるのか?最後に詰め込みすぎてパンクしないことを期待したい。

【第11話・最終回 30秒予告】ドラマ『LOVED ONE』 6月24日(水)よる10時

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