2026年3月11日に放送された『相棒 season24』第19話・最終回スペシャル「暗闇の鬼」の、ネタバレを含む感想をまとめました。
今回は、亀山薫より前に右京さんと特命係で組んでいた“元相棒”・岩橋虔矢が登場。
27年前に録音された一本のテープをめぐり、次期警視総監人事や警察内部の思惑まで絡んでいきます。
事件自体の犯人は比較的早く見えてくるものの、本当に重要なのは「誰が、何のために事件を起こしたのか」。
最終的には、27年前のハラスメントと現在の権力争いがつながり、次期警視総監に内定していた叶恭次の人生まで大きく変えることになりました。
以下、ネタバレが含まれます。
元相棒・岩橋虔矢
今回の話は……。
亀山薫以前の右京さんの相棒「岩橋虔矢」(けんや)が登場。
事件自体は、岩橋が27年前に録音したテープを入手するために、わざと起こした事件なので犯人は簡単に捕まる。
問題は、その事件を誰が何のために起こしたのか?
本当の目的は?
といったところで、最終的に次期警視総監に内定していた叶は内定取り消しとなり、犯罪者に……といった感じ。
石黒賢さん演じる右京さんの27年前の元相棒・岩橋虔矢は、ちょっとやさぐれた感じだけれど、捜査一課から特命係に異動して半年で警察を辞め、その後IT関連の会社を立ち上げ軌道に乗せて上場。
その会社を売却してお金持ちになり、現在は趣味で探偵をやっているという設定。
石黒賢さんは、やさぐれた感じでもどこか品が良くてお金持ち、という岩橋がぴったり。
ただ、きっと警視庁の叩き上げというより、警察庁のキャリアのほうがお似合いかもしれない。
警察庁警備局長・叶恭次
次期警視総監に内定していた叶は、そんな内情を知るはずもない岩橋から、27年前に当時の叶から受けたひどいパワハラの内容が録音されたテープを聞かされて、「目的は?魂胆は?」とひどく動揺。
そして録音のコピーはないと言ってるのに、あるのではないかと疑心暗鬼……。
しかもハラスメント体質で、後に岩橋は「あの時は悪かった」って謝罪してくれていたら……と少し期待していたが、全くそんなことはなく。
社美彌子には昔セクハラをしていたことがあり、甲斐峯秋により週刊誌へ録音音声をリークされ、警視総監の内定は取り消し。
岩橋がリークしたと思い込んだ叶は銃を持ち出し、岩橋を殺害し自害しようと試みるも、特命係が駆けつけ失敗し逮捕……。
馬鹿な人だ。
右京さんが言ってたけれど、そんな人が警視総監にならなくて本当に良かった。
謎の男・馬場立裕
早田大善こと馬場立裕は、怪しげでワイルドな外見。
最初に見た時、いつもとだいぶイメージが違っていて、渡辺大さんだってわからなかった。
馬場がどこの誰なのか素性はわからないけれど、総理秘書官・春日居太郎と共に叶を調査したり、録音テープを入手する作戦を実行したりするも、あっさり捕まる。
社美彌子は馬場を「いけにえとして差し出し」、春日居は「彼は捕まることも折り込み済み」らしい……。
うーん、所属はあるのか?
公安とか??
「暗闇の鬼」と疑心暗鬼
タイトル「暗闇の鬼」は、叶が聞かされた岩橋の録音テープについて、オリジナル以外に「他にコピーがあるはずだ」と疑心暗鬼になっていくところからなのかもしれない。
叶は、テープがどこかに残っているのではないか、誰かが自分を陥れようとしているのではないかと恐れ続ける。
そして実際には岩橋ではなく別のところから過去の音声がリークされる。
自分の過去が表に出た結果、警視総監への道が閉ざされたにもかかわらず、自分自身の行動を振り返るのではなく、岩橋への逆恨みへ向かってしまう。
そのあたりが、まさに「疑心暗鬼」という感じ。
「死んでも謝りたくない病」
今回は警視総監に内定した叶の話なので、衣笠、社美彌子、甲斐峯秋も登場。
そして土師っちも、重要なところでちゃんと活躍。
終盤で右京さんと岩橋が叶の事件を振り返り、こんな会話をする。
岩橋は、ひと言謝ってくれていたら録音なんかその場で処分したのに、と話す。
すると右京さんは、「今は死んでも謝りたくない病がそこかしこに蔓延しているようですからねぇ」と返す。
叶が「死んでも謝りたくない病」で、週刊誌にリークされたことで警視総監になれず、人生が終わった、と自ら命を絶つ……ならともかく、リークしたのが岩橋だと思い、勘違いで道連れにしようとする。
病気もここまで重症だと恐ろしい。
まぁでも、「謝りたくない病」の叶がテープを無きものとするために適当にうわべだけで謝ったって、きっと岩橋は納得しなかったのでは?とも思う。
最終回を見て
『相棒 season24』の最終話だったけれど、なんだか来週も普通に続きそうな感じの終わり方だった。
最終回スペシャルらしく、右京さんの元相棒、警視総監人事、社美彌子、甲斐峯秋、衣笠など、シリーズを長く見ている人向けの要素はいろいろ入っていた。
一方で、事件そのものは比較的シンプル。
それよりも、27年前のハラスメントを記録した一本のテープが、現在の権力争いの中でここまで大きな意味を持つことになった、という部分が印象に残った。
岩橋が「あの時は悪かった」とひと言謝ってくれていたらテープを処分した、と話していたのもなんとも皮肉。
結局、叶は27年前も現在も、自分のしたことより「自分がどう見られるか」「自分の立場がどうなるか」のほうを気にしていたということなのかもしれない。
次の『相棒 season25』が今から楽しみ。

