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日曜劇場【リブート】第3話 感想|話は進まないのに、違和感だけが増えていく回

ドラマ感想(コラム)
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リブート第3話「後悔」は、物語として大きく前進した回ではない。
だがその代わりに、視聴者の中に説明しきれない違和感をいくつも残していった回だった。

特に強く感じたのは、「本当に陸は陸なのか」「儀堂はどこまで“偽物”なのか」という感覚だ。
見ているうちに、自然と儀堂が陸になり代わっているのではないか、そんな疑念が頭をもたげてくる構成になっていた。

※本記事は『リブート』第2話のネタバレを含む感想です。
物語の展開や印象的な出来事に触れていますので、未視聴の方はご注意ください。

儀堂と麻友の関係が突きつける「嘘の重さ」

序盤から描かれるのは、儀堂(=陸)と儀堂麻友のやり取りだ。
「忘れたよ」という言葉で押し通そうとする儀堂と、違和感を拭えない麻友。

ここで印象的なのは、夫婦関係が“冷え切っていた”という一香の説明と、実際に描かれる麻友の感情とのズレである。

未練があり、納得できず、知ろうとする麻友。
それに対して、優しくしてはいけないと分かっていながら、突き放しきれない儀堂。

一香の

「偽物のあなたが優しくするのが一番失礼」

という言葉は、この回の倫理を象徴していたように思う。
善意ですら、立場を偽っていれば暴力になる――そんな苦さが残る場面だった。

冬橋・マチ──関係性が見えない怖さ

一方で、冬橋まわりの描写も強烈だ。

冬橋が口にした

「そんな安い関係じゃない」

というセリフは、冬橋とマチの関係が単なる男女関係ではないことを匂わせる。
守る、利用する、切り捨てる――その境界線が曖昧なまま、話は進んでいく。

さらに合六の

「これはどちらが相手を潰すかの戦い」

という言葉が示す通り、この物語はもはや誰が正しいかではなく、誰が先に壊れるかのフェーズに入っているように感じられた。

夏海という存在が、物語を歪ませていく

中盤で明かされる夏海の過去は、静かだが重い。

・認知されなかった父
・貧しい幼少期
・奨学金と努力で掴んだ資格
・理想的に見えた夫婦生活

だがその裏で、水商売、コンサル、NPO法人設立と、彼女が単なる「被害者」ではなかった可能性も浮かび上がる。

それでも、陸とのスイーツ巡りの回想が挟まれることで、「本当に悪だったのか?」という問いが残る。

夏海は誰かを救おうとしたのか。
それとも、誰かに利用されただけだったのか。

10億円が見つかっても、何も解決しない

終盤、ついに10億円は見つかる。
だが、ここでの発見はカタルシスではなく、さらなる混乱を生むだけだった。

・夏海の遺品
・トランクルーム契約
・「儀堂が殺したのでは?」という疑念

そして冬橋の

「夏海さんも喜んでるでしょうね」

という意味深な言葉。
この一言だけで、視聴者はまた振り出しに戻される。

「真実なんてどうだっていい」というセリフの怖さ

個人的に最も刺さったのは、マチの

「真実なんてどうだっていい。うちらの周りが平和なら」

という言葉だった。

このドラマは、真実を追う物語のようでいて、実は真実を知ることの価値そのものを問い始めているのではないか。

正義も、真相も、後悔も、立つ場所が違えば意味が変わってしまう。

ラストでひっくり返る「前提」

そしてラスト。
麻友が告げる一言。

「あなたは、早瀬陸さんですよね?」

さらに、

「今日、儀堂から電話があった」

この瞬間、第3話で積み上げてきた“前提”が一気に崩れる。

儀堂は生きている。
陸は陸として、まだ「追っている側」なのかもしれない。

第3話を見終えて

第3話「後悔」は、答えを出す回ではなかった。
むしろ、何を信じて見ていたのかを揺さぶる回だったと思う。

話は進まない。
だが、違和感だけは確実に増えている。

そしてその違和感こそが、このドラマを見続けてしまう理由なのだと思う。

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