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相棒24 第7話の感想:盾と矛・ユートピアとディストピア

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なんだかんだでテレビ朝日の「相棒」は毎週見ちゃう、姉です。

「相棒24」の第7話「息子」。

あらすじはテレビ朝日HPから引用させて頂きます。

角田の“息子”が行方不明に!?
人が消える<理想郷>が隠す秘密とは…

ある日、角田(山西惇)が神妙な面持ちで、特命係に人探しを持ち掛けてくる。対象は、里吉詩郎(大西利空)という若い男性。初めて顔を合わせたのは、里吉が10代半ば頃で、暴力団の使い走りをしていたところを保護して以来、個人的な交流があったという。

しかし、ここ半年、連絡がつかず、心配しているらしい。話を聞いた右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、さっそく捜索を開始。すると、里吉は突然バイトを辞め、アパートも引き払っていたことが分かる。

転居先の団体の代表を務めるのは、国からのお墨付きを得て精力的に活動する長手(矢野聖人)という実業家だった。「弱者を支援する」という理念を語るカリスマ的存在だが、どこか含みがあるようにも思える。右京と薫は、里吉の行方について何らかの事情を知っているとみて調べ始めるが…!?

消えた若者の背後に見え隠れする闇
弱者救済のカリスマには別の顔が…!?
人探しの捜査が驚きの真相に繋がる!

テレビ朝日「相棒」より

内容に関して詳しくは書きませんが、少しネタバレ含む感想を書きます。

以下、少しネタバレが含まれます。

今回は角田課長が10代のころ保護して以来、個人的な交流のあった里吉という若者が音信不通で特命係に探してほしいと頼むと、NPO法人が関わっていることが判明。

NPO法人の代表・長手の関連施設である職業訓練校から命からがら逃げ出してきた少年は特命係に一冊のメモ帳を渡す。それは探していた里吉が少年に託したもので、外部とは連絡が取れない状況(軟禁状態)であることや職業訓練校でおこわれている様々な悪事の詳細、そして角田課長の宛てた言葉が書かれていた。直ちに関連施設を一斉に捜索。

「弱者を守るため」「ユートピアを創るため」という代表の長手は、国のお墨付き得て精力的に活動する裏で、3Dプリンターで銃を売買したり、自分の父親の殺害を部下に指示していた。

里吉のメモ帳がきっかけで事件解決となるが、里吉は少年を逃がしたことが職業訓練校の職員に見つかり殺害されていた…という感じ。

盾と矛

話の中で何回か右京さんが使っていた言葉「盾」「矛」。弱者を守る…ユートピアを創る…という長手に言うのだけれど、
「あなたがとして利用していた弱者たち、その中の1人が自らとなって命がけのひと突きをしたんです。もう逃げられませんよ。」
「母親との約束を胸に光を目指す理想。父親の影響で闇に落ちてもはい上がろうとする野望。あなたの矛盾した2つの性格が巨大な犯罪ビシネス集団を作り上げてしまった。」

右京さんのセリフはカッコいいことが多いけれど、今回は特に「盾」「矛」が印象に残る。長手は理想があって野望があるから成功することができたのか?弱者を利用し、犯罪を犯して得た成功?はいとも簡単に崩れ落ちていくことになったのだけれど、ユートピアを創るとか、NPO法人の名前が「オオキナアイ」という時点でなんだか胡散臭く感じてしまう。

「ユートピアとはどこにもない場所のことです。あなたが創り上げたのはせいぜい出来の悪いディストピアでしかない。」という右京さんの言葉には胸のすく思いがした。

悲しい結末

角田課長は里吉が10代半ば頃、暴力団の使い走りをしていたところを保護して以来、個人的な交流があり、里吉は角田課長を「オヤジ」と呼んでいた。

里吉はバイトを辞め、職業訓練校に行くが軟禁状態で3Dプリンターで銃を作らされていた。そこで出会った昔の自分のように無口で愛想のない少年は、職員からの暴力のターゲットでこのままでは殺されてしまいそう…
オヤジの言葉を思い出してるよ。こいつを助ける(脱走させる)。俺は助からないかもしれない、だからこのメモを託しておく。ちゃんと届いてるといいんだけど…オヤジ、今までありがとう。もう一度会って言いたかった。」

事件が解決し右京さんが角田課長にメモにあった「オヤジの言葉を思い出してる」というのは、どんな言葉だったのかたずねる。

「成功なんかしなくていいよ、聖人君子にもならなくていい。毎日なんとか生き抜くこと、人を傷つけないこと、自分も傷つけないこと。ちょっとだけ余裕があるときは、誰かに優しくしてあげるのもいい。そんなふうに生きてほんの一瞬でも誰かの救いになれるんなら、それだけで立派なもんだ。」…というのが角田課長の里吉に言った言葉。

「余計なこと言っちまったのかもな…」という角田課長に右京さんは「そんなことはありません。彼の勇気ある行動で事件は解決しました。そしてたくさんの人が救われたんです。立派な人生でした。」といって紅茶を入れて渡し、それを飲む角田課長…

なんとなく里吉は殺されちゃうんだろうな、と思っていたけれど見ていてけっこう悲しくなる話だった。

第7話を見てみて

今回の話は「弱者」という言葉が何回も出てきて、弱者を利用する人たち、騙されて利用される人たち…そして第7話のタイトルは「息子」。長手と父親、角田課長を「オヤジ」と呼ぶ里吉。見終わってやりきれない気持ちになった。

長手の父親は息子を振り込め詐欺のかけ子として利用し、逮捕され刑を終えた後、息子の成功を知り過去をネタにゆする。そして長手は部下に自分の父親を殺すことを指示する。

部下たちは多分3人くらいで父親の家に行き、3Dプリンターで作った銃で殺害、遺体を自分たちの施設へ運び出し…となるのだけれど、そんなやり方じゃ息子の長手が疑われるに決まってるじゃんというお粗末さ。

里吉は血の繋がらない角田課長を「オヤジ」と呼び、「本当の親だったらよかったのにと思う」とメモに書き残している。これからの人生のために手に職をつけたいと行った職業訓練校で軟禁され、犯罪の手伝いをさせられ、そこで昔の自分を思い出すような少年に出会い、少年を脱走させることに成功するもそれが見つかり殺されてしまう。

これは里吉自身が脱走して角田課長に事情を話し、少年をはじめ多くの人を救うってことも出来たんじゃないかとも思うのだけれど…

NPO法人を立ち上げ、さらに政府のお墨付きを得て甘い汁を吸う、なんてことは実際にいろいろ起きていそう。もちろんきちんと活動されているところが大部分なのだと思う。

事件は政治が関わって話が大きくなることもなく、里吉のメモ帳がきっかけであっさりと解決。闇は深いが犯行は単純かつ稚拙なので1話で話が終わったけれど、内容は盛りだくさんでちょっと急ぎ足な感じもした。

久しぶりに角田課長がたくさん出てくる話だったので、ちょっと楽しみにしていたのだけれど、今回の話は想像以上にヘビーだった。

第8話は12月10日(水)。次回のゲストは中田喜子さんが絵本作家役で登場。どんな感じの話になるのか楽しみ。

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