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BLOOD & SWEAT 第8話(最終話)感想|後継者の暴走と「意思を持った怪物」

ドラマ感想(コラム)
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5月24日に配信開始されたWOWOW 連続ドラマW「BLOOD & SWEAT」の最終回・第8話(Episode 8)のちょっとネタバレ含む感想、気になることや考察など書いていきます。

「BLOOD & SWEAT」 (全8話)は、WOWOWが送る国際共同製作プロジェクト!日本とフィンランドを舞台に、2人の刑事が国を越えて連続猟奇殺人事件の真相に迫る衝撃のクライムサスペンス。

どんな感じのドラマなのかWOWOWさんのHPから引用させて頂きます。

全身の血を抜かれ奇妙な焼き印を押された死体が、日本とフィンランドで発見された。連続猟奇殺人事件の真相を追い、2人の刑事がバディとなり事件解決へ向けて奔走する。

日本の警視庁捜査一課の刑事・涼宮亜希を演じるのは、老若男女問わず圧倒的支持を受ける俳優、杏。フィンランド国家捜査局FNBIの刑事ヨン・ライネを演じるのは、フィンランドの国民的俳優ヤスペル・ペーコネン。

さらに、濱田岳、高杉真宙、時任勇気、早乙女太一、國村隼ら実力派俳優が共演。日本とフィンランド、およそ7800kmもの距離を越えて2人の刑事がたどり着く想像を絶する真実。人間という弱くもろい魔物が繰り広げる美しいほど残酷な事件の結末を、ぜひその目で確かめていただきたい。

WOWOW HPより

【キャスト】(敬称略)

涼宮亜希→杏
警視庁捜査一課の刑事。事件現場での嗅覚と執着心は人一倍で、数々の難事件を解決してきた優秀な人物。父親は公安の元トップだが、決してその影響力にすがろうとはしない。

ヨン・ライネ→ヤスペル・ペーコネン
フィンランド国家捜査局の刑事。犯罪者の心理を細部まで理解しようとする熱心で優秀な刑事だが、ある出来事をきっかけに心に傷を抱えている。亜希とバディを組み、捜査に当たる。

高木啓介→濱田岳
捜査一課の刑事。明るく情に厚い高木は、破天荒な亜希に軽口をたたきながらも寄り添い、根気強く支えるよき相棒。フィンランドで捜査に当たる亜希を日本からバックアップする。

涼宮龍二→高杉真宙
亜希の弟で優秀な刑事。組織を重んじる自分と違い、なりふり構わず突き進んでいく亜希をどこか羨み、コンプレックスを抱いてもいる。父の意向で捜査一課に配属されることに。

田中博文→早乙女太一
亜希のためにフィンランド国家捜査局が手配した日本人通訳。包み込むような優しさで、日本を離れて暮らす亜希をバックアップしていく。

涼宮徳朗→國村隼
元公安のトップで、現在も警察上層部に多大な影響力を持つ。厳格な人物で涼宮家の伝統を重んじる。涼宮家の人間として自分の意のままに動かない亜希の前にたびたび立ちはだかる。

正忠→時任勇気
陸軍少佐。第二次世界大戦時にソ連軍への諜報活動のためフィンランドへ派遣された。物語が進むにつれ徐々に正体が明らかになっていく。

ヴェリ→エリアス・サロネン
正忠と同じ世界線に生きるフィンランド兵。

ルーカス→マーリン・ローズ
正忠と同じ世界線に生きるドイツ兵。

ニコ・サロネン→ミッコ・ノウシアイネン
フィンランド国家捜査局の主任警部。フィンランドでの捜査を指揮する。

カトリーナ・サルミ→アリナ・トムニコフ
ヨンの長年の相棒で刑事。亜希、ヨンとともにフィンランドでの捜査に当たる。

ゼター→ゼファン・スミス=グナイスト
ヨンの捜査に協力するドイツ人の天才ハッカー。

ヴィルヤミ・クロゲル→アンティ・レイニ
フィンランド国家捜査局の支局長で、ニコとともにフィンランドでの捜査を指揮する。

北島→古舘寛治
日本のとある田舎町にある警察署の副所長。

ゲン→吹越満
児童養護施設の校務員。

涼宮誠一→福士誠治
元警備局外事担当で11年前に他界した亜希の兄。

広沢隆→岩谷健司
捜査一課長で亜希の上司。

【あらすじ】

再び捕らえられた亜希とヨン。一連の連続殺人事件には第2次世界大戦時にさかのぼる因縁があることが分かる。亜希の身に刻々と迫る危機。2人は離れ離れになってしまい……。

WOWOW HPより

ということで、早速どんな感じなのか見てみた。

内容に関してはあまり詳しく書きませんが、少しネタバレも含む感想と気になったことなど書いていきます。

ここから一部ネタバレを含みます。

後継者の暴走

10カ月前のフィンランド、ベッドに横たわる老人の部屋には鹿の角のシンボルマークが飾られている。「初代唯一の生き残りである私も正忠たちのいる白天界にもうすぐ旅立つだろう。その時は私の遺志を継ぐと約束してくれ。」というその老人はヴェリ。

傍らにいるニコは「もちろん。」と答えるも、「おじいさま。お話があります。」と話し始める。

☑️ヴェリの孫がニコということ。ヴェリの息子は継がなかったのか?とも思ったけれど、ニコの父親は最後まで出てこない。

ニコは…
次の儀式まで10年も待てないので、今後は毎年7人の犠牲を捧げ神鹿様を招くべき、清い血が捧げられるのを待ってはいられない。

ヴェリは…
正気か?儀式は好きな時に行うものではない、天が許した時のみ。そして血は捧げられるべきもの。我々が作り上げてきたものを壊すつもりか。ダメだ、絶対に許さん。

そしてニコは立ち上がり枕をヴェリの顔に押し当て殺害する。

☑️血は捧げられるべきものというヴェリ、それを待てないニコ。そもそもヴェリたちの始めた儀式もどうかと思うが、ヴェリ亡き後、ニコが実権を握ることによって、血を奪って(殺害して)でも毎年儀式をするという暴走が始まるのだから恐ろしい。

亜希が必要な理由

なぜ亜希でなければならないのか?そしてニコの計画の全貌がわかる。

亜希 私を狙ったのはあんたたちのカルトの最初の生贄に似ているから?
ニコ 白鹿神会(はっかしんかい)はカルトではない。
亜希 白鹿神会?白い鹿の神?
ニコ むしろ”聖なる白い鹿の血を拝領する会”とでも言うかな。心の平穏を得るための道だ。
ヨン ”心の平穏”?ただの人殺しだろ。
ニコ 生死はそんな単純なものじゃない。お前なら分かるだろ?
亜希 答えなさい、なぜ私なの?
ニコ あなたは真天女・奈津様の生まれ変わりだ。新たな始まりであり、白鹿そのもの。
亜希 完全に狂ってる。
真島 黙れ。
ニコ だからフィンランドに連れてくる必要があった。
亜希 私をおびき寄せるために罪なき人を殺して放置したの?
ニコ そうとも言えるが…生贄を捧げる必要があったし、君の注意も引きたかった。だから真島を日本に行かせた。
亜希 本橋を殺すためね。
ニコ 生贄として捧げるためだ。
ヨン カトリーナは?気にかけてただろ。でも死に追いやった。
ニコ 我々を守るために命を捧げただけだ。
ヨン 利用したんだな。
ニコ 無駄死にじゃない。自ら命を絶つことで7人目の生贄となり、白鹿である君を招く天門を開いた。

☑️戦後に儀式を完成させたのは正忠たち3人。そして正忠の妹・奈津は自ら儀式に自分の血を使ってほしいと書き残し自ら命を絶った。

亜希は奈津にそっくりだけれど信仰心もなく自らを犠牲にしようなんてさらさら思っていないのに、勝手に無理やり「生贄」としてっていうのは迷惑千万。嫌だと言っている人を無理やり殺して得た血が「無垢の魂」なのか?

高木の救出

前回真島のいた児童養護施設で校務員・ゲンに高木は拘束・監禁されている。そこに龍二は銃を構え登場。高木は龍二に救出され、ゲンは捕まる。

☑️児童養護施設に一緒に行って話を聞こう、と言っていた高木を無視していた龍二。きっと助けに来るだろうと思っていたけれど、「来てくれたんすね。」という高木に、龍二はちょっと照れくさそうに「気が変わっただけですよ。」と答える。

☑️亜希は高木の相棒、龍二にとっては腹違いなのかもしれないけど?姉。ほぼ全話、高木は亜希を助けたい気持ちがよく分かったが、龍二はどうも…真島の正体を調べたときくらいかな。それすらも姉のためというより、功績を上げるためにやっていたのかも?優秀な姉の存在が気になってしょうがない印象。

ヨンは妻を殺したのか?

監禁された部屋で亜希はヨンに奥さんの死について質問する。

亜希 父に言われたの。あなたが奥さんを殺したって。

ヨン ああそうだ。2年前妻は末期の骨肉腫と診断された。最後は…2人にとって地獄のような日々だった。だから妻は自ら死を選んだんだ。俺は手を貸し…妻に薬物を。だから捜査された。妻の望みは…俺がこのことを誰にも言わず生きていくことだった。でも最悪なのは…妻が死んだ時…ホッとした。そんな自分が許せない。

☑️ヨンの話は胸の苦しくなる話だけれど、日本もだけれど、フィンランドは多分「安楽死」という制度はないのかもしれない。

☑️ヨンは「妻の望みは…俺がこのことを誰にも言わず生きていくこと」と言うが、カトリーナと車で話していた時、カトリーナはヨンが妻を殺害したことを知っていたような感じだったけれど…

☑️亜希は「そういうことだったのか…」というような表情だったので、ヨンの話を聞いて納得したのだと思う。

頼りになるゼター

監視室で複数の監視カメラを見ている護衛。突然、映像が消える。

☑️いよいよゼターの登場か!と思わせる演出がかっこいい。

ヨンも亜希もゼターは死んだと思っているので、監禁部屋にゼターが入ってきてヨンは「ウソだろ。お前生きてたのか。」と、びっくり。ゼターはロビーの端末から監視カメラを停止させて電子ロックを全部解除して助けに来た。

ヨンはゼターの持ってきた工具を使い手錠を外し、ヴィルヤミ(敵かもしれないが信じるしかない)に連絡して助けを呼ぶようゼターに頼む。

ヨンは亜希を助けにいく前、薪の保管庫に火をつけて火事を起こす。

ゼターはヴィルヤミに電話をして部屋のパソコンからカルト団体に関するデータを送信。煙に包まれながらも無事建物の外へ脱出。

☑️ゼターは遺体が出てこなかったので生きていると思っていたけれど、落下した場所は水が貯まっていて、整備用のはしごを使って外に出て助かっていた。

☑️助けを呼ぶだけでなく、煙が回りはじめて時間がない中、データを圧縮して送信するまでのシーンはハラハラした。

☑️ゼターは電話をするために、入った部屋の寝ている護衛の頭を消化器で「すみません」といって殴り、データを送信後、最初は1人で逃げようとしたのだけれど、ふと思い出して頭を殴られて意識のない護衛を引っ張って建物の外まで引っ張って脱出。ゼターは全話をとおして頼りになるし優しい男だった。

ニコと儀式

ニコは司祭のようなマントを羽織り、仮面を付けた信者たちの待つ祭壇の部屋で、今までのやり方(儀式)を変える必要がある、と演説を始める。ニコが言うには…

ここは私の祖父ヴェリを含む3人の創始者が最初の儀式をおこなった場所に建てられています。白鹿神会は伝統を重んじてきた。しかし会をさらに発展させるためには変化が必要なのです。

これまでのように太陽活動気期に合わせて儀式を行っていては、最も助けを必要としている人々を救えない。これからは毎年儀式を行うのです。

更に、自己犠牲を待つのではなく積極的に清い血を求めるのです。創始者3人は7人の生贄により白天界の門を開き神鹿様を招かれた。聖なる夜である赤口の今宵、天も我々を祝福するでしょう。門は再び開かれた。

そして「皆様に捧げましょう。真天女である奈津様の生まれ変わり…アキ・スズミヤ!」と亜希が儀式の衣装を身に着け連れてこられる。

信者たちは「導念 真天使 真天女…諸天一切 導念 真天使 真天女 諸天一切(どうねん しんてんし しんてんにょ しょてんいっさい)」と何度も繰り返し唱える。

☑️ヴェリは絶対に許さないと言っていたニコによる儀式の変更。正忠・ヴェリ・ルーカスの3人が作り上げた儀式は、奈津が自殺し、その血を奈津の希望により使ったものだった。

なのでヴェリは「血は捧げられるもの」、つまり「自ら進んで…」ということなのだと思う。善人ということで見ず知らずの人を薬で眠らせ生贄とする(殺害する)ことは、ニコの狂気、暴走としか思えない。

亜希VS真島

亜希は手首を縄で繋がれ吊るし上げられ、ニコは「これは奈津様が犠牲を捧げた際使われた刀である。」といって亜希の首元に刀を近づけ「白鹿神会!」と言って今にも…という時に、ヨンは斧で滑車の縄を切り亜希は落下、手足の縄を切る。ニコは亜希を真島に任せ、自分は逃げたヨンを追う。

ヨンが薪の保管庫に火をつけたことで燃え広がり、信者は急いで外に出る。祭壇の部屋に残るは亜希と真島の2人だけ。

☑️ここから亜希と真島の刀を使ったアクションシーンが始まる。

真島 刀を置いてください。ホントに…困った方ですね。もう逃げ場はありませんよ。おとなしく一緒にここから出ましょう。あなたを傷つけたくないんです。刀を捨ててください!ここにいたら2人とも焼け死にますよ?私は別にかまいませんが…あなたはそれでもいいんですか?

亜希 あんたに捕まるぐらいなら…死んだほうがまし!

真島 本当に身勝手な人だな。あなたの命で多くの人間が救えるというのに、なぜそれが分からないんですか?

亜希 ハッ…狂ってる。あんたたちは妄想にとらわれたただの殺人集団よ。

真島 哀れな人だ。純正な血を受け継ぐ唯一の存在でありながら、その価値が理解できないとは。

亜希 あなた本当はただ人を殺す口実が欲しいだけなんじゃない?その目を見れば分かる。あんたは血に飢えた卑しい怪物。本当は私のことが殺したくてたまらないんでしょ?

真島 あなたをこの手であやめるのを待ち望んでいたんです。安心してください。ニコ様には伝えておきます。あなたが自分自身で死を選んだことを。

最終的に亜希が真島の腹を刺し、真島は「清き血にて平和は…来たらん。」と言うと、亜希の顔をキッと見て、小刀を持つ亜希の手を掴み自分の首を切る。真島は血の出る首を押さえ事切れる。

亜希は小刀と鞘を持ち火事で崩れそうになる祭壇の部屋を真島を置いて亜希は無事に建物の外へ。

☑️真島は「元自衛官で特殊作戦部隊に所属。その後ロシアで傭兵になった。極めて冷徹な殺戮者で公安もマークするほどの危険人物。」のはず。しかし亜希は真島に勝つ。亜希が真島より強いのか、それとも真島は真天女様・亜希に殺されたかったのか?

ヨンVSニコ

ニコと護衛2人はヨンを追う。脱出した亜希とゼターもヨンを探しに森の中へ。

ヨンはリュックと弓矢を隠した場所へたどり着く。アドレナリンを足に注射し、白いカモフラージュ服に着替え弓矢を持って物陰に隠れる。

☑️この白系のカモフラージュ服が夜の雪の積もった森の白と黒に溶け込み、隠れるのにピッタリでかっこいい。

ヨンは2人の護衛を弓で仕留める。そしてニコは銃を撃つも、ヨンには当たらい。ヨンは弓をはなちニコに矢が刺さるも生きている。ヨンは弓を構えながらニコに近づいていく、そこに銃声を聞いた亜希が来る。

ニコは「白鹿神会は終わらない。奈津と正忠は亜希と同じ涼宮家の人間だ。その意味が分かるだろ?君の父親も…」と言い、銃で撃とうとしたのでヨンが再度、矢を放ちニコ絶命。

ゼターが合流。ヨンと亜希は安堵の表情。そしてヨンはその場に倒れ込む。サイレンの音が聞こえ警察が到着。

☑️ニコはヴェリの孫、奈津と正忠は亜希と同じ涼宮家の人間。さて、ルーカスは???

フィンランドから日本へ

ヴィルヤミは「世話になったな。不明な点が多いから捜査を続けるよ。また連絡する。」と亜希と話し、亜希はヨンの入院している病院へ。

ヨン やぁ。
亜希 どうも。気分は?
ヨン 薬のおかげで痛みはない。これは何?(りんごをうさぎに切ったもの)
亜希 えっとそれは…りんごのうさぎ(←日本語)。日本風のお見舞いよ。
ヨン でも何なんだ?
亜希 うさぎよ。
ヨン これが?
亜希 元気づけようと思ってやったのに!
ヨン ありがとう。
亜希 こちらこそ。それから…ゼターがリゾートでカルトの情報を入手した。それによると白鹿神会はドイツと日本にも存在していることが判明した。しかもニコが言ってた日本兵は…会ったことのない私の祖父だった。私の家族がカルトに関わってる。そしてそれが兄の死にも関係してると思う。

亜希がニコをみると寝ちゃってる。

☑️亜希はりんごを”うさぎ”に切ることを「日本風のお見舞いよ。」とヨンに言っていたけれど、そうだったの?知らなかった。

☑️「ゼターがリゾートでカルトの情報を入手した。それによると…」と、ゼターは警察官でもないのに殺されかけ死にそうになったにも関わらず、ヨンと亜希を助けに来て、炎が近づく中それでも情報を入手。大活躍だった。

涼宮正忠の息子・徳朗

多分、帰国してスーツケースを持ったまま父に会いに行く。

回想シーンで正忠が息子に「白鹿神会は平和をもたらす。どんな犠牲を払っても守り続けなければならない。それが涼宮家が背負う使命だ。」と伝え、後継者として息子に儀式の練習をさせている。そしてその息子の正面の顔のアップから亜希の父・徳朗の顔のアップに。

☑️涼宮正忠の息子が徳朗、その娘が亜希。

 白鹿神会の教えは闇を照らし人々の魂を真実に導く。私は迷わない…はずだった。成長するにつれ日に日に奈津叔母さんに似てくるお前が「真天女 奈津様」の生まれ変わりだと信者の間でうわさになって、信者の心を惑わせる存在になってしまった。

亜希 白鹿神会を統率するためには、私が邪魔だったのね。

 そんな簡単な話じゃない。

亜希 私を見るお父さんの目はいつも冷たかった。離れていても…兄さんだけはいつも気にかけてくれてた。私を置いて死ぬなんて信じられない。兄さんは自殺なんかじゃない。お父さんが関係してるの?

 あれは…事故だった。

兄・誠一の死の真相

屋上で亜希の兄・誠一と話す父の回想。

父 こんな所にいたのか。どうして電話に出ない?

 私の考えは何度もお伝えしました。

 誠一、いいか

 お父さんが何を言おうと真実は変わりません。亜希は真天女の生まれ変わりです。

 だからそれは…

 彼女の自己犠牲で迷える人々を救えるんです。

 亜希はお前の妹だぞ。

 白天界に行けるのなら亜希もそれを望むはずです。

 亜希は白鹿神会のことは何も知らん。

 このあと亜希が来ます。そこで全てを話します。

立ち去ろうとする誠一、

 待てそんなことは許さんぞ。

 離してください。今年の儀式までもう時間がありません。

 ダメだ!

 離して。

と2人は揉み合いになり兄は屋上から落下。

☑️これはあくまで父が話すことなので、死人に口なし、本当のことなのか確かめようもない。父が話すとおりなら、誠一が「妹の自己犠牲で迷える人々を救える」と思っていたのだとしたら、ニコ以上にヤバい奴だったかもしれない…

亜希と父

☑️最後の亜希と父親の会話は見応えがあった。

 お前を失うのが怖かった。

亜希 だったら白鹿神会なんて終わりにすればよかったじゃない!

 白鹿神会はもはや意思を持った怪物だ。私が抑えなければ牙をむいてお前の血を求める。

亜希 それがお父さんが信じてきた白鹿神会の真の姿。罪の重さに苦しんできた兵士たちが自分を正当化するために作り上げた虚構でしょ!

 私は奇跡を目の当たりにしたんだ。奈津叔母さんの犠牲によって父も涼宮家も救われた。

亜希 違う!違う…愛する人を死なせた苦しみを信仰という形にねじ曲げただけ。お父さんはその苦しみを背負わされたの。お父さんも自分の人生を狂わされた被害者の1人。命を奪って救われる人なんて絶対にいない。

亜希は短刀を父に渡す。受け取らないので手に握らせる。

 亜希…涼宮家を終わらせるつもりか。

亜希 それしか道がないのなら…さようなら お父さん。

亜希は背を向けて歩き出す。父は背中に隠した銃を手に取り、「亜希…すまない。」と言う。涼宮家の門が映り、一発の銃声…

そしてエンドロールのあと、夜の森の中、信者たちの「導念 真天使 真天女 諸天一切…」黒いフードの人物が祭壇の前で一礼、信者も一礼。

以上。

☑️父の撃ったであろう最後の銃声はどういうことなのか?「亜希…涼宮家を終わらせるつもりか。」「亜希…すまない。」と直前に言っていたことを考えると…

正忠から「白鹿神会は平和をもたらす。どんな犠牲を払っても守り続けなければならない。それが涼宮家が背負う使命だ。」と子供の時から言われ続けてきたので、亜希を殺してでも涼宮家は終わらせない、ということなのか?はたまた今までつらい思いをさせて悪かった、と自害するのか?

第8話(最終話)を見てみて

どうなることかと思った最終話は、ちょっとモヤモヤした終わり方でなんとも言えない。

白鹿神会は日本は正忠の息子である亜希の父、フィンランドはヴェリの孫・ニコがトップということはわかったけれど、ドイツのトップはルーカスの子孫なのか?全く話に出てこないのでわからない。もしかして続編があるのか?

そもそも正忠・ヴェリ・ルーカスで戦後に儀式を復活させたいきさつもどうも共感できない。亜希が父親に言った言葉「罪の重さに苦しんできた兵士たちが自分を正当化するために作り上げた虚構でしょ!」「愛する人を死なせた苦しみを信仰という形にねじ曲げただけ。」というのがしっくりくる。

父親は亜希を守るため、と言っていたけれど、本当に守りたかったのだとしたら、いかなる手段をとっても亜希をフィンランドに行かせるべきではなかったのでは?亜希を生贄にしたくてしょうがないニコが待ち構えているのはわかっていたのだろうから、どうもチグハグ。

ちょっと残念なのは猟奇的な連続殺人事件、カルト、日本とフィンランド、過去と現在…規模が大きいと収拾がつかなくなりがちで、特に最後の7・8話はバタバタした印象。振り返るとフィンランドで大学教授にカルトの話を聞きに行ったりしていたころはのんびりだったよな…と思う。

良かったのは見ているだけで寒そうだったけど、フィンランドの雪景色や壮大で美しい自然が描かれていたこと。そして食事やサウナ、カンテレなど文化的なことも違和感なく盛り込まれていたこと。

キャストのみなさんもそれぞれに良かった。特に印象に残るのは正忠→時任勇気さん、真島→早乙女太一さん、ゼター→ゼファン・スミス=グナイストさん。

WOWOWならではの国際共同製作ドラマ、次回作にも期待したい。

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