フジテレビ月曜夜9時、ドラマ「絶対零度〜情報犯罪緊急捜査〜」は結局全話見た、姉です。
フジテレビのドラマ「絶対零度〜情報犯罪緊急捜査〜」。
主演は沢口靖子さん。キャストに名を連ねているのは、安田顕さん、横山 裕さん、黒島結菜さん、一ノ瀬 颯さん、馬場園 梓さん、金田 哲さん、松角洋平さん、白本彩奈さん、板谷由夏さん他。
どんな感じのドラマかというと、
舞台は「情報犯罪特命対策室」(通称:DICT<ディクト>)。高度な情報技術を悪用し、国民の生命と財産を脅かす「情報犯罪」の犯人たちを追う捜査機関で、匿名・流動型犯罪(通称・トクリュウ)に代表される「特殊詐欺」や「サイバーテロ」など、私たちの身近な生活から国家の安全を脅かす大規模な犯罪まで、数々の情報犯罪に立ち向かう。
フジテレビHPより
あらすじなど詳しくはフジテレビHPで確認できます。
今回は内容というよりも全話を見てみた感想を少し書きたいと思います。最終話のネタバレを含みます。
最初の頃のほうが面白かった
第1話から見はじめて、おとなしいイメージの沢口靖子さんが、母親と電話で話す時に関西弁になったり、アクションもあったり、どこに行くのもなにしろよく走ったりで楽しかったのだけれど、途中からだんだん話の規模が大きくなり、総理の娘が拉致・監禁されている話にいたっては少し強引な話の展開も多かったのでちょっと残念。
結末は…
特に最終話は海外(タイ)で総理大臣自ら、同行している二宮刑事(沢口靖子さん)と多分タイの特殊部隊みたいな人達と一緒に監禁されている総理の娘・カナを助けに行くというちょっとありえない状況になる。
しかし、監禁されているはずの場所に行っても娘はいない、なぜなら全てはカナ自身が仕掛けた「ゲーム」だった…その後、母親である総理は辞任を表明。街なかにいる二宮の前にカナは現れ、話をするも捕まえることはできずに話は終わる。
最終話までのいろいろな出来事を見てきていると首謀者はカナなんじゃないかと薄々思っていたので、結末を知っても”ふ〜ん、そうなんだ”という感じ。話が大きくなるとやっぱり辻褄が合わないようなところもでてくるし、そんなことする必要あった?もうなんでもありじゃん、と不思議に思うところも結構あった。終わり方を考えると次のシーズンもあるのかも?
安田顕さんが良かった
全話を通して一番印象深かったのは内閣官房副長官・佐生新次郎を演じた安田顕さん。筆者的にはW主演で出演されていたWOWOWのドラマ日本版「怪物」の警察官・富樫で見たのが直近で、そちらはそちらで良かったのだけれど、なにぶんオリジナルの韓国版「怪物」の方が面白かったこともあり、絶対零度の内閣官房副長官・佐生の方がお似合いのような気がした。
気になったのは佐生が「内閣官房副長官」ということ。副長官は出てくるけれど、長官は出てこない。いろんなことは官房副長官と総理の間で決定されてどんどん話が進むのでちょっと違和感があった。
最近の流行り?
今回の「情報犯罪特命対策室(DICT)」は総理と内閣官房副長官が作った直轄の組織なのだけれど…
今年見たテレビ朝日のドラマ「大追跡 SSBC強行班係」は、官房長官・久世俊介(佐藤浩市さん)により警視庁に新設された、分析・追跡捜査の専門部隊 SSBC(捜査支援分析センター)の話。
話の内容は全然違うけれど、総理&官房副長官や官房長官が肝いりで作った組織なので、話の中に作った本人たちがよく出てくる。そういえば警察組織ではないけれど、ふと思い出したTBSの「東京MER〜走る緊急救命室〜」は、都知事が作った救命救急医療チームで都知事がほぼ毎回登場していた。
権力を持つ偉い人が作ったチームの話には、作った本人たちもちょくちょく出てきて、緊急な判断が必要だったりする時にはその偉い人が私の責任において…ということでサクッと無理が通ったり、それを痛快と思えるように話が進むことが多い。
まぁ、そんな感じの話は今に始まったことでもないけれど、今年たまたま全話見た刑事ドラマのキーパーソンとしてチームを作ったのが官房長官や副官房長官だったりしたのでちょっと気になった。
刑事ドラマは多いので…
沢口靖子さんのいつもとは違う一面を見ることができた「絶対零度」情報犯罪緊急捜査は、それなりに楽しめたけれど、前述の通り話の規模が大きくなればなるほど興ざめしてしまうようなところもあったのが少し残念。結末をバッドエンドにした割にはちょっと中途半端に思えたので、腹を決めてとことんバッドエンドでも良かったように思う。今後この絶対零度シリーズの続編が作られるのかわからないけれど…
筆者が全話見ていた(見ている)秋の民放の刑事ドラマは、月曜に「絶対零度」、水曜に「相棒24」、木曜に「緊急取調室」、金曜に「コーチ」なので、意識せずともやっぱりちょっと比べてしまう。
出演しているキャストの皆さんはともかく、事件が解決していく過程を”なるほど”と楽しめる物語としての面白さや、犯人の個性や巧妙さなどの細かい設定など「絶対零度」は他の作品に比べてちょっと物足りなく感じてしまったのは否めない。
もし続編が作られるのであれば、事件の規模は大きすぎず、無理矢理感のない、緻密でかっこいいシナリオに期待したい。
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