なんだかんだでテレビ朝日の「相棒」は毎週見ちゃう、姉です。
「相棒24」の第8話「梟は夜に飛ぶ」。
あらすじはテレビ朝日HPから引用させて頂きます。
児童館の周囲で起きた謎多き事件
名探偵・右京が暗号解読に挑む!右京(水谷豊)と小手鞠(森口瑤子)は、薫(寺脇康文)と美和子(鈴木砂羽)が最近、ボランティアをしているという児童館を訪れる。施設では、絵本作家でオーナーの並木弥生(中田喜子)という女性が、自身の書いた絵本を読み聞かせするなど、穏やかな空気が流れていた。
ところが、その矢先、右京は施設に何者かが侵入した形跡を発見。さらに、付近で殺人事件が起こり、犯人が逃走中という一報がもたらされる。事件現場に足を向けた右京と薫は、遺留品の中から『いしや』『☆18』と書かれた、暗号めいた走り書きを見つける。そのメモ帳には、弥生の絵本に登場するフクロウのイラストがプリントされていた。
被害者は飲食店に勤める女性で、逃走中の容疑者は交際相手の男。警察は痴情のもつれとみて捜査を開始する。いっぽう、右京と薫は、弥生が今回の事件に何らかのかかわりがあると感じ、弥生の自宅を訪れるが…!?
逃走中の男がさらなる事件に関与!?
残された“暗号”が意味するものは?
現代の事件が衝撃の過去につながる!ゲスト:中田喜子
テレビ朝日「相棒」より
内容に関して詳しくは書きませんが、少しネタバレ含む感想を書きます。
以下、ネタバレが含まれます。
事件発生から犯人がわかるまでの展開
飲食店勤務の澤村ひとみが自宅で殺害され、その場を逃げる男性。事件現場には暗号のようなメモ「いしや ☆ 18」が見つかる。殺害現場から逃げた男性は被害者の交際相手・佐野。
佐野は絵本作家で児童館オーナー・並木弥生の家に入り込み、帰宅した弥生を脅し拘束。理由は恋人のひとみが弥生ともめていたのを目撃したので弥生がひとみを殺したと思ってのことだった。
今は弥生がオーナーを務める児童館は、補助金の不正受給で5年前に一度閉鎖していて、その内部告発をしたのは弥生の息子・蓮、そして蓮は自殺していた。
閉鎖する前の児童館でひとみと蓮は知り合いで、蓮は生まれつき文字の読み書きに困難を持つ「ディスレクシア(発達性読み書き障害)」だった。ひとみの部屋にあったメモ「いしや ☆ 18」は蓮の書いたものだった。
蓮の自殺(近所の雑居ビルからの転落死)に関する資料をには、遺書と思われるものはマス目のあるメモに残された「ごめんなさい きようなら」、死亡推定時刻が午後6時頃、現場のビルには「☆スター電産」という看板があることから、ピンとときた右京さん。
蓮が自殺したのは不正を通報した翌日で、右京さんは角田課長に、5年前の不正受給の件、そして誰かの前歴について調べてもらったところ、その誰かには詐欺の前歴があることがわかった。
一方、弥生の自宅に立てこもる佐野も「ディスレクシア」。それが障害だということを教えてくれたのは殺されたひとみだった。
蓮の書いたメモ「いしや ☆ 18」の「いしや」に心当たりのある弥生は、佐野を小部屋に閉じ込め児童館に向かう。敵をとるのは未来のある若者(佐野)ではなく、自分が…という弥生の思いからの行動だった。
弥生の自宅で閉じ込められている佐野を亀山と右京さんが発見し、ともに児童館へ向かう。その途中、右京さんは亀山にわかったことを説明する。
- ひとみは蓮の死に疑問を抱き真犯人を探っていた
- 不正の通報があったのは蓮の死の前日
- 内部告発者は蓮でそれを知った人物が殺害したのでは?
- ひとみは蓮の残したメモが誰かと待ち合わせをしていた場所と時間だということに気づいた
- 亡くなった時刻は18時7分、そして現場のビルには星のマーク、遺書はマス目入りのノートなので身近な人物
一足先に児童館に着いた弥生は館長・村越と2人で話をする。館長の旧姓は「石山」なので、弥生はひとみと蓮の敵を取ろうとカバンの中のナイフに手をかけるが、少し遅れて到着した右京さんたちは、児童館の受付にいた職員・小塚と共に弥生と館長のいるホールへ行き、弥生は右京さんたちに止められる。
”ディスレクシアの文字の見え方は人によって異なります。例えば佐野さんは左右反転した鏡文字に。蓮くんの場合は「さ」と「き」のように形の似た文字を混同しやすい傾向があります。他にも「い」と「こ」、「し」と「つ」、「か」と「や」などは混同しやすい文字とされています。つまりメモに記された「いしや」の文字、蓮くんが本当に書きたかったのは「こつか」。あの日、蓮くんが合っていた相手は小塚さん、あなたですね。”
ということで、蓮、ひとみを殺害したのは「小塚」…という感じ。
第8話をみてみて
この話は多分、ディスレクシアの蓮が書いた暗号のようなメモの意味がわかることが面白みのひとつなのだと思う。
殺害された女性の部屋にあった1枚のメモから、誰が書いたメモでそれがなんのことなのか、5年前に不正を通報した翌日に自殺したとされた蓮、メモの内容に気づき真実に近づいたことで殺害されたひとみ。
途中で蓮の自殺が不正を通報した翌日、自殺の現場に☆マークの看板、死亡推定時刻が18時7分などメモの内容と関係ありそうなヒントは結構出てくる。
しかし、肝心な角田課長に調べてもらった5年前の不正受給に関する詳しい内容や関係者、蓮が不正を通報した当時にいた児童館の職員が誰なのか、関係者の中て詐欺事件の前歴があったのは誰なのかも右京さんはわかっても視聴者はわからない。
ディスレクシアの人の文字の見え方は人ぞれぞれ違うらしく、
『蓮くんの場合は「さ」と「き」のように形の似た文字を混同しやすい傾向があります。他にも「い」と「こ」、「し」と「つ」、「か」と「や」などは混同しやすい文字とされています。』
なので、「いしや」が「こつか」と右京さんは言うけれど…
この混同しやすい文字というのはちょっと後出しっぽくて残念。蓮の待ち合わせの相手「いしや」が誰なのか、右京さんは蓮が不正を通報した当時の児童館の職員の中に、小塚(こつか)という詐欺の前歴がある職員がいることがわかっていて、最初にこの人ありきでディスレクシアの専門家とかに間違いやすい文字を教えてもらったことで、ちょっと強引に辻褄を合わせたように感じる。
もう1つ「いしや」を見て母親の弥生は館長の旧姓が「石山」なのに気づき、館長が殺したと思ったのも残念。ディスレクシアの息子・蓮の混同しやすい文字の傾向が母親だからこそわかっていて「いしや」=「こつか」だとわかったという展開のほうが面白かったかも。
そして小塚はしょぼい詐欺師なのに、「詐欺」の内容ならともかく、「2人を殺害」したことを簡単にペラペラ話すのだからそれもなんだか不思議。まぁドラマだからね…
ただ、謎解きの内容はともかくとして、配役がとても良かったと思う。ゲストが犯人ではない場合、最後まで誰なんだろう?と思える配役のドラマは見ていて面白いので、それに関してはさすが「相棒」といった感じ。
次回のゲストは小須田康人さん、宮本真希さん。どんな感じの話になるのか楽しみ。
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