日本版「怪物」第8話とオリジナル韓国版「怪物」の第11・12話を見てみた、姉です。
WOWOW 連続ドラマW「怪物」 (全10話)は、第1話のみならず第2話まで無料配信中（YouTubeでまるごと無料配信中）。
そしてWOWOWではオリジナル韓国版（以下、韓国版とします）の全16話を見ることができる(9月30日まで、要加入)。
ということで、日本版の第8話は韓国版と比べてどんな感じになるのか楽しみにしていた。
日本版の第8話のあらすじはWOWOWさんのHPから引用させていただきます。
現職の警察署長である秋山の死が羽多野町を再び震撼させる。殺害された秋山と加代の間に、かつてなんらかの取引が交わされていたのではないかと考えた富樫と真人は、田所と加代の会話を手掛かりにし、柳の犯行の裏側にある、もう一つの真実を手繰り寄せていく。事件の鍵を握る田所は、富樫に問い詰められた結果、失っていた25年前の記憶を取り戻すに至るが、その後、さらなる衝撃的な事実が明らかになる。
WOWOW ドラマW「怪物」より
日本版の主役2人は安田顕さん演じる富樫浩之、水上恒司さん演じる八代真人。
韓国版では富樫＝ドンシク（シン・ハギュンさん）、八代＝ジュウォン（ヨ・ジングさん）。
以下それぞれを富樫・八代、ドンシク・ジュウォンとします。
そして今回の話の中心となる人物は、日本版の羽多野署の警務課・田所幹男（藤森慎吾さん）、幹夫の母で県議会議員・田所加代（高畑淳子さん）、「中橋建設」社長・中橋陽平（橋本じゅんさん）。
韓国版ではムンジュ警察署捜査支援チーム員、庶務班長・パク・ジョンジェ（チェ・テフンさん）、市議会議員でジョンジェの母・ト・ヘウォン（キル・ヘヨンさん）、JL建設代表・イ・チャンジン（ホ・ソンテさん）。
内容に関してはあまり詳しく書きませんが、日本版と韓国版のちょっとした違いや、少しネタバレを含む感想を書きます。
まず最初に、日本版は全10話、韓国版は全16話と6話韓国版の方が長いので、日本版の第8話が韓国版の第11話「締める」、第12話「ほどく」とほぼ同じ内容になる。※韓国版にはエピソードタイトルがあります。
そして第7話の日本版は46分で、韓国版の第11話が1時間03分、第12話が1時間07分なので計130分。韓国版の方が84分長い。
時間の長さが違うので当たり前だけれど、韓国版のほうが全体的に細かい人物像や状況まで描かれている。細かい部分はさておき、気になった部分について少し書きます。
以下、少しネタバレ含みます。
妹の指はいつ切断されたのか？
日本版の富樫の妹が連続殺人犯の犯行を目撃し、犯人の車に監禁されているなか隙をみて逃げ出すシーンでは、すでに多分指を切断された状態なのだけれど、ほぼ映らないので指が切断されているのかどうかよくわからない。
韓国版では、アップで映るようなことはないけれど、あ、この時もうすでに指を切断されていたんだな…というのが、わかるくらいには映る。これは連続殺人犯が生きているうちに指を切断するということがわかるシーンなので、韓国版の方がよかったと思う。
田所の母は軽率すぎ
署長の通話履歴を調べたら、田所の母に何度も電話していることがすぐにわかったり、さらに自分の会社の名前で署長の奥さんに定期的にお金を振り込んでいたりするのだから驚きだ。
韓国版のジョンジェの母は「とばし携帯」を使っていて、皆で一芝居打って通話履歴にある番号が誰なのかを突き止める必要があるくらい用意周到。
母の隠蔽する内容が違う
日本版では富樫の妹が殺害された当日の夜に、息子が富樫の妹と会っていた防犯カメラの映像を署長に頼んでもみ消してもらう。
韓国版では最初の葦原で見つかった遺体のそばに落ちていたドンシクのギターピックに、息子の指紋がついていたという鑑定書を処分してしまう。
建設会社の社長はだいぶ雰囲気が違う
「中橋建設」社長・中橋は、あまり感情的にならず落ち着いた雰囲気だけれど、韓国版の「JL建設」代表・イ・チャンジンはすぐに感情的になって凶暴な感じ。
２人とも足が悪く普段から杖をついて歩いているけれど、犯行に及ぶときは問題なくスタスタ歩いているので、足の悪いふりをしているだけということがわかる。そのことは今のところまだ周りにはバレていない。
その他のちょっとした違いなど
前の話からジュウォンは少しカジュアルな服装になって、車もシボレーの青いスポーツカーから同じシボレーでも黒のSUVっぽい車に変わっているが、八代は未だにビシッとスーツで青いスポーツカーに乗っている。
そして八代は前回、監察に呼ばれおとり捜査で女性が亡くなった件を話し、処分がくだされるかどうかわからない状態だったが、その話は一切出てこないので処分されなかったのか？ちなみにジュウォンは３ヶ月の停職？となり、すでに戻ってきている。
そしてやっぱり気になったのは、富樫の家の地下室の壁。まわりの壁はコンクリートの打ちっぱなしっぽいのに妹の遺体が発見された壁は、明らかに薄いし素材も違うので違和感あり。
これまで見てきて、日本版はサクサク話が進むのでテンポが良いといえばそうなのだけれど、登場人物たちの描写が圧倒的に少ないので、全体的に韓国版の方が繊細で重みがあるように感じる。
個人的には両方見るとしたら、日本版を見てから韓国版を見る方が良いような気がする。
ということで日本版第8話、韓国版第11・12話では、連続殺人犯の自殺を幇助した犯人、署長（所長）を殺害した犯人、そして妹の死因となる事故を起こした犯人に徐々に近づいていく。次週の展開が楽しみ。
今回は少しネタバレになってしまったけれど、このくらいにしておきます。
日本版「怪物」第1話・第2話まるごと無料配信中です。2025年8月25日現在。
